現役東大生時代にリリースされたデビューEP「Lost Tapes vol.1」2nd EP「Lost Tapes vol.2」が、共に配信開始直後にiTunes Hip Hopチャート2位を獲得し、シーンに彗星の如く現れた新世代ラッパーRAq(ラック)が、満を持して1stアルバム『アウフヘーベン』をリリースした。


クロスオーバー・シーンの中でも一際注目を集めているStill Caravanのメインコンポーザー、Ryosuke Kojimaをプロデュースに迎え、客演には、ハシシ from 電波少女NIHA-C三浦太郎(フレンズ)kikuと、縁ある面々から意外なメンバーまでが参加した。

 

RAqオフィシャル・ウェブサイト
http://reezylab.com/


高校生の時からHip hopは好きだったもののラップに目覚めたのは大学入学後だというRAq。しかしその圧倒的なスキルでシーンから注目されるのにそう時間は掛からなかった。公式リリース前からコラボ作品を多数発表しており、累計30万枚以上のコンピレーション「IN YA MELLOW TONE 8.5」では、USAのラッパーOthelloとコラボを果たし、全編英語でのライミングを披露している。


近年では、彼のようなアーティスト活動の一環としてYoutubeやニコニコ動画、Soundcloudなどに音源をアップし、ツイッターやなどソーシャルメディアを通じて発表する「ネットラップ」アーティストたちの躍進が目立つ。そこでRAqを筆頭に「ネットラップ」を経由したアーティストたちをPVや音源と共に紹介しよう。


NIHA-C
2017年からredrec / sputniklab inc.所属。去年までSKY-HI主宰のレーベル・BULLMOOSE所属。SKY-HIは「Rapperとして成功するための全ての要素を持っている状態で、シーンのキャリアを始めることができる漢」と評価している。初期の頃はYouTube等への投稿、無料でアルバム等の音源を発表。現場での活動を続ける一方で、2008年頃からMC NOSEの名前でニコニコ動画への投稿を開始。


らっぷびと
通称『日本一ラップの上手いニート』。アニメソングにラップを乗せた楽曲が話題となり、ニコニコ動画で数百万再生を記録。2008年、自身初となるCD「RAP BEAT」が、オリコンインディーズランキング3位を獲得。EMI music japanよりメジャーデビューを果たす。音楽制作チーム「Rapstar Entertainment」の代表であり、2013年には抹 a.k.a. ナンブヒトシ / K’s(魂音泉)の2人と共に結成したインディペンデントレーベル「ORIGAMI ENTERTAINMENT」の副代表となる。 


電波少女(デンパガール)
宮崎県出身のハシシ(MC)とnicecream(DJ兼パフォーマー)の二人からなるヒップホップユニット。2009年、ニコニコ動画に突如姿を現した数名で電波少女結成。2011年にnice creamが加入。2010年に公開されたFreeDLの音源集「廃盤」は2000DL以上を記録。各動画サイトにアップロードされた音源は累計で30万再生を突破。今ネットラップシーンにおいて、最も多くの注目と期待を集めているクルーである。


Jinmenusagi
15歳ごろからラッパーを志し、路上サイファーやWEB上での音源配信、ミクスチャーバンドでの活動など様々なフィールドで活躍。2011年には元韻踏合組合のラッパーMINTとのユニット「バニーボーイズ」名義でyoutubeに音源を投稿。その後GOMESS・不可思議/wonderboyらも擁するLOW HIGH WHO? PRODUCTIONに所属したが独立し、インディペンデント業放つ(インディペンデントゴウハナツ)を設立。Ghost Cheek(ゴーストチーク)という名義でビートメイカーとしても活動しており、トラックの制作・提供も行う。
 

Written by Go