イスラエルで開催された、サイトランスを中心とするエレクトロニック・ミュージック・フェスティバル「Universo Paralello Festival」に、パレスチナ自治区のスンニ派イスラム原理主義の過激派である民族主義組織・Hamas(ハマス)が乱入し発砲、260人以上の人々が死亡したと CNN が報道している。

ユダヤ教の祝日に開催された「Sukkot(スコット/仮庵の祭り)」を祝い、「団結と愛の旅」というテーマを掲げた「Universo Paralello Festival」は、情勢が不安定なガザ地区から約5kmの地点にあるキブツ・レムのネゲブ砂漠にて開催されていた。

オールナイト開催だった「Universo Paralello Festival」への攻撃は、夜明け後、午前6時半頃にハマスによるロケット弾攻撃でスタートした。イスラエル救助隊である Zaka(ザカ)によると、後にフェスティバル会場で少なくとも260人の遺体が回収されるであろうとのことだ。一部のフェス参加者は武装勢力に人質として捕えられており、その様子は SNS で拡散された。

※閲覧注意※
一部、モザイクが掛かっていますが、死体や人質として攫われるセンシティブな映像が映っております。閲覧は自己責任でお願いいたします。
一番下の動画は、年齢制限があるので、Watch YouTube ボタンを押したリンク先でご覧ください。
 
 
 

参加者の一人である Gibly さんは以下のように語っている。

私たちは広場にいたので、隠れる場所さえありませんでした。
皆とてもパニックになり、自分の所持品を持ち始めました。

なお、Gibly さんたちはそれを知らなかったとのことだが、同時刻に会場から約5kmの地点では、ガザの武装勢力がイスラエルの戦車と兵士を攻撃し始めていたとのことだ。

フェス参加者たちが車で避難し始めると、道路が混雑して誰も動けなくなったとのことで、その時銃声が始まったという。

Gibly さんが撮影したビデオでは、人々が道を譲ろうとする中、イスラエルの軍用車両が交通の上がれに逆らって走行する様子が映っている。車の外から、誰かが「行け! 行け!」と叫び、Gibly さんたちはパニックになり、車を放棄して走り始めたとのことだ。

「それは一瞬の出来事だった」と、生存者の一人は Ynet に語っている。「テロリストたちは、道路の右側に到着し、バンのような大きな白い車から降りた。至近距離から発砲した。酷いものだった」

パラレロ大学は、ガザ地区の国境を超えてイスラエル南部に侵入したハマス過激派による最初の攻撃場所の一つだった。
フェスティバル主催者は、SNS にて「罪のない命に対する攻撃に愕然とし、攻撃を受けて憤慨している」とコメントしており、その他事件に関する詳細は今後発表される予定であるとのことだ。

なお、10月10日夕方のライブドアニュースでは、ハマスの報道官が「事前の警告なしに攻撃があった場合、残念ながら、我々は人質にとっている敵の民間人(イスラエル人)捕虜を処刑しなければならないことを宣言する」とコメントしていると伝えられており、人質となった人々の安否が気に掛かる。
同ニュースでは、このハマスの攻撃に対してイスラエル軍が報復攻撃を続けており、ガザへの水や電気の供給を遮断し完全に封鎖すると述べていると伝えており、双方の死者数は1,600人を超える見通しであるとのことだ。