先日、マイアミの自宅にて49歳で亡くなったハウスミュージック DJ の大御所、Erick Morillo(エリック・モリロ)
彼は女性をレイプした罪で逮捕・起訴され、25,000 USドルの保釈金を支払い保釈されて次回の公判を控えていた中、9月1日に自宅で死亡しているのを発見されたが、警察は「明らかな犯罪行為等はなかった様子」であると発表していた。


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追悼の投稿が多い中、女性 DJ / Producer が沈黙を破り、Erick Morillo について告発した。
Drum & Bass DJ / Producer の DJ Empress(DJ エンプレス)そして、テクノ DJ / Priducer の Ida Engberg(イダ・エングバーグ)である。

DJ Empress は、9月8日、自身の Facebook に自身と Erick Morillo に関するストーリーをシェアした。
 

一部を抜粋して翻訳したのが下のもの。

私はこの話を1998年から自分の中に留めていた。だけど今話すわ、それは私が話すことによって、誰かの助けになるかもしれないから。
私が17歳の時、アメリカニューヨークにあるレコードショップ「Satellite」で働いていた。Erick Morillo は、私にあり得ないほどのセクハラをしてきた。どれほどあり得ないかというと、レコードショップに保存してある私の携帯番号を私の同意なしに調べたり、私の友人の携帯番号を調べて電話したりしてきた。彼は気持ち悪い言葉や性的なメッセージを送ってきた。

私がレコードを棚に納品している際に、彼は私に近づいてきて、彼の下半身を私の足やお尻に擦り付けてきて、彼の生暖かく気持ち悪い呼吸が私の耳元に近づき、彼は私に私へしたいと思っている変態的で性的なことを囁いてきていた。彼が最初にそうしてきた最初の数回は、私は震えていたのを覚えている。だって私はまだ17歳だったし、どうすれば良いのか全く分からなかった。

私は、彼がショップに来るとショップの地下やトイレに隠れていた。だけどショップのオーナーに出てこいと怒られていた。彼が私に何をしているかショップの誰もが知っていた。オーナーは、もしこのショップで働き続けたいなら我慢しろと、そして DJ として成功している誰もがしてきていることだと言った。Erick Morillo は有名な DJ の中でも1番セクハラをする男だった。

私は当時17歳でシャイだったけど DJ や Drum & Bass が大好きで、ダンスミュージック業界でやっていきたいと思っていた。だから、彼がショップ内でそういったことをしてきたときにどうすれば良いのか分からなかった。当時はまだ強さを持っていなかったから「やめて」とも言えなかった。でも、ショップを辞めるという手段もなかった。それは金銭的にもそうだし、それ以外にどうしていいかわからなかった。それから、当時のレコードショップは多くの DJ が集まる場所だったし、DJ としてレコードショップで働くことは、DJ のキャリアを磨くためにとても大事なことだった。

Erick Morillo への追悼の言葉がどんどん広がっていくのを見ていて、私は声を上げなければならないと思った。なぜなら、実際に彼を知っている人であれば、彼がどんな人物であるのか皆が知っているから。Erick Morillo が逮捕されたと聞いたとき、私は全く驚かなかった。何か投稿したいと思ったけれど、こういった私のマイナスな経験を再度考えなければならないことでストレスになると思ったし、私の人生にこういったストレスはいらないから。

でも、少し時間をかけてこのことを考え直してみた。それで気が付いた。もしも私が声を上げなければ、他の人が犠牲になってしまう機会を作ってしまうと。音楽業界だけではなく世界で起こっている、こういったことを少しでも改善できるように、そして私もその一部になれたらと思った。

YOUREDM に投稿された Ida Engberg のストーリーは以下のものだ。

私が Erick Morillo と会ったのは、2006年のイビザ。アフターパーティーがあって、彼の家に行った。私は、私の友達とバルコニーにあるベットに横になりながら話をしていたの。そしたら Erick Morillo が後ろから近づいてきて、私の頭を引っ張って私は、額を押さえつけられた。私の意見に反して、私の口の中に飲み物を入れられたの。私はすごく腹が立って、今のはなんだったのか尋ねた。彼は笑いながら「MDMA だよ」と答えた。

私は「私が薬物をするかしないかは私自身で選ぶことよ」って言って、立ち上がってパーティーを後にしたの。その後、友達に聞いた話によると、彼はそこにいた女性たちに「全員裸にならないなら、みんなパーティーから出てけ」と言ったみたい。

その後、私が彼に会った際、彼は笑いながらこう言った。「どうせ君は僕とそうゆうことをするつもりはなかったんだろ?」と。
それから彼は私に「もし君が僕の家に来ても、僕は君を歓迎しないよ」と言ってきた。

また、 Ida Engberg は、Instagram に以下を投稿した。

私たちのダンスミュージックコミュニティーは、Erick Morillo の行動や立ち振る舞いを隠すべきではない。それは、私たちの世代の女性、そしてこれからの世代の女性のために。性的虐待者を称えるべきではない。私たちのコミュニティーが、有名人だからといって称えているのを見ると吐き気がするわ。恥ずかしくないの? Jamie Jones のコメント欄を見て、昨夜長い討論をした。
そこで私は、はっきりと声を上げるべきだと感じた。「いいえ」の意味は「いいえ」、そして「性的虐待」は「性的虐待」よ。

これに対し、テクノ DJ / Producer で、Ida Engberg の夫でもある Adam Beyyer(アダム・ベイヤー)はこうコメントしている。

100% 同意があるかどうかが全てだ。もしも「いいえ」なのであればそこから離れるべきだ。全然難しいことではない。「いいえ」もしくは「酔っ払っているとき」、「寝ているとき」に「いいえ」と言われたなら常にそこに近寄らないことだ。

上で言及されているグラミー賞受賞アーティスト Jamie Jones(ジェイミー・ジョーンズ)は Instagram にて Erick Morillo を「真実のレジェンドだ」と称賛し、その投稿に様々な意見や反発コメントも多く寄せられている。その後、Jamie Jones は再度投稿を行い、気分を害した人々へ謝罪の言葉を投稿した。
 

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