現在、ライブ動画配信プラットフォーム Twitch(トゥイッチ)は、配信者がデジタルミレニアム著作権法(DMCA)による著作権侵害をしている場合、その通達を Twitch 配信者へ送付しており、これを受けた配信者がそのビデオを削除しなかった場合、Twitch から永久的に BAN されてしまい、もし新たなアカウントを作ったとしても、それすら使用できなくなるという状況にある。

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以前これに関する記事をお伝えした時点では、Ariana Grande(アリアナ・グランデ)の「7 Rings」等の数曲がこのデジタルミレニアム著作権法侵害のターゲット楽曲とて挙げられていたが、現在では更に増えているものと見られている。
何にせよ、Twitch の DJ ストリーマーにとっては厄介な状況となっていたが、そんな中に、一縷の希望の光が差し込んだ。

Twitch の CEO であるダン・クランシー氏は、著作権紛争の解決と DMCA による削除から DJ ストリーマーを守ることを目的とした画期的な収益分配モデルを発表した。

Engadget の報道によると、ダン・クランシー氏は最近の Q&A セッションにて、Twitch が DJ ストリーマーの収益の一部をレコードレーベルと分配することを義務付ける条件を音楽レーベルと交渉していることを明らかとした。この動きは、著作権問題を解決し、Twitch プラットフォームのストリーマーたちにとって永続的な頭痛の種となっている DMCA 削除通知を防ぐための広範囲な取り組みの一環となる。

音楽レビュー、アーティストインタビュー、ストリーミングのヒント等を公開するサイト TweakMusicTips の Clancy 氏のインタビューによると、この新たな収益分配協定では、ストリーマーだけでなく、Twitch サイドもレーベルに対し一部支払いを担うことになるとのことだ。

Clancy 氏  は、リアルタイム放送におけるこれらの権利の管理の複雑さを強調し、より堅牢なシステムが整備されるまでは、DJ は侵害の可能性を避けるためにビデオをセルフミュートする必要があるかもしれないと示唆した。

Twitch の積極的なアプローチは、音楽コンテンツから得られる収益をより公平に分配するというレーベルの要求の高まりを認識していることを反映している。現在進行形の交渉について Clancy 氏が述べていることは、Twitch が正式な合意に近づいていることを示唆しているが、同プラットフォームがどのようにコンプライアンスを監視したり、新たなルールの確立後に施工する予定であるのかについては今のところ明かされていない。