サンディエゴをベースとするザック・スミスとロブ・クロウからなる2人組バンド、PINBACK。全米で20万枚を売り上げる人気アーティストであり、また日本でも熱狂的なファンの多い彼らが、5年ぶり5作目となるアルバムの国内盤を10月24日にリリース!持ち味である叙情的でスリリングなサウンドをキープさせつつも、よりドラマティックかつ完成度の高くなった仕上がりに、胸の高鳴りがおさえられない!また日本盤には2曲のボーナス・トラック付き!!
また、収録の「プロシード・トゥ・メモリー」が、現在日本所属レーベルであるMAGNIPHのサイトにて試聴可能だ。これを聴けば、誰もがPINBACKマジックにかかるはず!

Pinback- "Proceed To Memory"


 この5thアルバム『インフォメーション・レトリーブド』は、PINBACKの10年に渡る音楽的研鑽の賜物であり、これぞPINBACKいうべきサウンドに聴こえる。しかしその当たり前とも言えるPINBACKサウンドそのものが、"うれしい驚き"であることが今作を傑作にしていると言えるだろう。これまで"Good To Sea"やSummer In Abaddon"などの傑作を生み出して来た10年のキャリアがすべて詰まった、最も素晴らしく、完成されたアルバムであり、率直に言って期待を遥かに超える作品になっている。収められた曲を聴けば、自動操縦で制作しても年間ベストクラスの作品を作れる才能が、大きな挑戦をし、それを成し遂げた作品であるということがすぐにわかるはずだ。
 もちろん“PINBACKらしさ”は健在。リズムとメロディを完璧に理解し、同調させるザック・スミスの驚くべきユニークなベース・ギター・テクニック、それがたとえつまらないことであっても、意味を持たせてしまうロブ・クロウの声によって生み出される臨場感。この2人の間でおこる、音楽と歌詞の化学反応、そして相互作用こそがピンバックを特別なものにしている理由でありその音楽的な魅力は普遍的だ。その意味では最もピンバックらしい作品と言っても良い。
 しかし同時に今作に"違い"を感じさせるのは、作品に一貫して感じられるダイナミクスとエモーショナルな共鳴の絶妙なコントロールだ。これまでのPINBACK作品の中でも最も完成されたソウルフルなアルバムであり、我々がつい当てにしてしまいがちだが、2度あることが当然とは思ってはいけない、自由な才能を持つバンドの最高の瞬間が詰まった作品なのである。

『インフォメーション・レトリーブド』はMAGNIPHより10月24日に国内盤がリリースされます。