8月15日に幕張メッセで開催されたサマーソニックの前夜祭イベント「SONICMANIA」をレポート!

今年のソニマニはオープンからクローズまで強力なアーティストをラインナップ。デビュー10周年を迎えた世界的ライブ・アクト、カサビアン(Kasabian)、伝説のアーティスト、クラフトワーク(Kraftwerk)、そして何と言ってもゼッド(Zedd)からナーヴォ(Nervo)まで豪華EDM勢が集結し、国内外14組のアーティストがライブとDJセットを繰り広げた。今回は音楽界で最も勢いがあるEDMアーティストのステージを中心に回った。

オープン開始早々から到着、すでに会場は大勢の人で埋め尽くされていた。荷物をロッカーに預けようと思ったのだが、会場内のコインロッカーは全て埋まっていた。クロークも準備されていたが、アクトが気になったのでひとまずステージへ。次回からは身軽な格好で来よう。

クラフトワークのステージに行けばセットの最後の10分を見れたかもしれなかったが、サマソニ2日目で見る予定だったので、焦らずにサマソニの名物でもある充実のフードコートに向かい、越後飯を食べてクルーウェラ(Krewella)のセットが始まるのを待つことにした。ソニック・ステージに近づくと、既に会場の後ろまで沢山の観客が集まっていた。オープニングには大ヒットのパーティー・トラック「Party Monster」でライヴ開始早々から全力でぶっ飛ばす!会場全体に火がつき、次々とダブステップ/ベースヘビーな楽曲やリミックスを落とし、これでもかというほど観客を盛り上げる。

 

もちろん「Alive」、「Enjoy The Ride」、「Live For The Night」などデビューアルバム収録の楽曲のパフォーマンスを披露し、圧巻の歌唱力でファンを熱狂させた。DJブースの後ろで飛び跳ねたり、DJブースの上に立ち上がって観客に呼びかけをしたり、DJブース前のステージに出てきて激しくヘッドバンギングしたり、とにかくハイテンションな2人。最初から最後までハイ・エナジーなステージパフォーマンスに魅了された。

次に登場したのが、去年ダブルブッキングでソニマニの出演がキャンセルとなった、待ちに待ったゼッド!2年前に出演した時に比べ日本のファンが数倍増えたのが明らかで、入場規制がかかるのかと思うくらい会場がパンパンだった。真っ暗になった会場に大歓声が響き渡り「SPECTRUM」のイントロが流れ始まると、ステージ上がライトアップされ、巨大LEDスクリーンに燃え盛る炎に包まれるゼッドのロゴが点灯。

彼のセットではニッキー・ロメロの「Toulouse」、マーティン・ギャリックスの「Animals」、アヴィーチーの「Wake Me Up」など日本で流行したEDMの名曲を中心とした、日本のファンが一番喜ぶ楽曲が次々と流れる。最近新しくリリースされたアリアナ・グランデとのコラボ曲「Break Free」や自身のヒット曲「Clarity」、「Stay The Night」はもちろんのこと、セットの後半には新曲もプレイ。2年前のソニックマニアにプレイしたLegend of Zelda(「ゼルダの伝説」のテーマ曲のリミックス)は他フェスのセットではめったに聞かないけれど、日本でのライブだから選曲したのでしょうか。とにかく80分間ずっと観客を汗だくで踊らせて会場はまるでサウナ状態。

オープニングでも流れた「SPECTRUM」が最後にスピーカーから鳴り響き観客から大合唱が沸き起こる中、パーンと紙吹雪が舞い上がり、ゼッドが「サンキュー!」と叫び、ライヴは大盛況で幕を閉じた。彼の今回のパフォーマンスはとても評価が高く、セットが終わってもその余韻は一際だった。



一休憩しようと思いきや、ナーヴォのセットがはじまり、二人がステージに登場すると会場からは大歓声が鳴り響き、怒濤のDJプレイがスタートした。いきなりスタートから大ヒット曲の「Revolution」や「Hold On」で観客と一緒に飛び跳ね、新曲「Sunshine Thru Rain Clouds」もプレイして観客を大いに魅了。とにかく観客を踊らせるMartin Garrix、Showtek、Unmet Ozcan、らによるビッグルームアンセムを次々と投下する。「Like Home」では、お決まりのホーム(△)に見立てた手のポーズをNERVOと観客が一体となり、最高の盛り上がりの中、約60分にわたるステージを完遂した。



ナーヴォのセットが終わってもう既に3:30AM。疲れきった足を引きずってレインボー・ステージに向かい、YAMATOのDJセットへ。今年のアーティストブッキングの良さからか、もう既に朝の4時なのに、観客は帰る事もなくフロアはまだまだパンパン。YAMATOはスペイン/イビサ島でのburn Studios Residencyに日本代表DJとして参加し、Aviciiの目に止まりハンガリーで行われた海外フェスティバル「burn YARD in Budapest」で彼と日本人初の共演を果たした。また日本でもelectrox、SONIC MANIAなど大型フェスへも出演が決定している彼の優れたプレイに、疲れた体を揺らしSONICMANIA 2014年が幕を閉じた。


今回ソニックマニアでは例年以上のEDM勢の盛り上がりを感じた。豪華EDMアーティストをラインナップした本フェスの約3万人分の前売り券は早くからソールドアウト、限定で発売された当日券も一瞬で完売。どのステージもEDM色が強く、ロックフェスティバルの前夜祭よりかはオールナイトのクラブもしくはレイブに近かった。観客も20代の方や学生らしき若者集団が多く、海外フェスで流行っているフラワークラウン、ビジューブレスレット、サングラス、ネオンカラー、ルミカをつけている人を多数見かけた。今月開催されるULTRA JAPANや、10月のAVICIIの来日公演、EDMフェスelectroxの開催なども含め、EDMフィーバーは日本に定着したと感じるフェスだった。