Photo Credits: AP/Phelan M. Ebenhack

今、様々なニュースが飛び交う中でもとくに注目を集めているオーランドの銃乱射事件。一人の男が銃で50人幾人もの命を奪ってしまった。日々起こる惨事や事件はあるが、このニュースは、様々な視点があり、とくにダンスミュージックとも強い関連がある。

なぜなら、その悲劇の現場となったのがナイトクラブであったからだ。この現場となってしまったPulse Nightclubは、2014年に、AIDSで亡くなってしまったBarbara Pomaの兄を賛辞するために、BarbaraとRon Leglerによって建てられたクラブである。

ダンスコミュニティの軸にもある、一体感、希望、愛などを標識としたパワフルなクラブで歴史も長い。そして、ゲイクラブとしても営業していたPulse Nightclubは、LGBTコミュニティにとっては特別な存在であった。このように隔離されること自体あってはならないが、社会の厳しい批判から逃れることのできる聖域でもある。

悲劇の起きた当日に、PulseでレジデントDJとして場を盛り上げていたRay Riveraもコメントをしている。

最初は花火のようなものだと思っていた。でも、音楽を下げたら、悲鳴や叫び声があって、すぐに、何かおかしいと思った。僕は、すぐDJブースの裏に安全のために身を潜めたが、みなパティオや駐車所など安全を求めて、様々な方向へと走って行った。たまたま、僕のDJブースにほかの男女もいて、みんなで助け合いながら、なんとか脱出できた。本当に怖かった。

すでに200万ドルの寄付が集まっている今回の惨事。寄付をしたい方は、インターネット上でも出来る。ドネーションサイト:https://www.gofundme.com/PulseVictimsFund

そして、そのオーランドのPulseナイトクラブとゆかりのあるDiploなどを筆頭に様々なDJ、フェスティバル、アーティスト達がこの悲劇に対してコメントやサポートの意思を見せている。

この悲劇に目を背けるのではなく、二度とこのようなことが起きないためにも、メッセージを発信しているアーティスト。大手メディアのニュース番組では見れないアングルで今回の事件を読み解く。

Diplo

僕は、オーランドのナイトクラブと一緒に成長してきた。だって、親元を離れてから、最初に行ったクラブがオーランドのナイトクラブ。僕は、そこで音楽の素晴らしさを経験を通して実感し、すぐに吸収した。アメリカのクラブシーンの中でも、長年、最も洗練された現場であった。Icon、Firestone、Cyberzoneとかね。僕は、フロリダの田舎に住んでいたから、DJやアーティストを見に、この都心のクラブまで一時間以上をかけてドライブしていたな。でも、そのときでさえ、警察がレイヴなどを閉鎖することもあった。
でも、人によっては、このようなナイトクラブが唯一の逃げ場でもあったんだよ。例えば、レストランのウェイターのバイト、ディズニーのバイト、駐車場のバイトなどがむしゃらにお金を貯めるために、仕事を重ねる人々にとっては、自由になれる場であった。今回の事件は、私たちの子供たちに起こる可能性だってあった。子どもたちが安全して楽しんでいる空間が一つの無責任な行動で命を奪われるまでの段階になることは、あってはならない。

僕にとっては、ナイトクラブのような現場は、自分らしさを発揮し、世の中のことをすべて放り出して、楽しめる仕事現場であるのに、そのような場所を奪われてしまったことは、本当に悲しい。僕が今のような人間であることは、美しきフロリダで経験した様々な文化や多様性であったと思っているから、二度と今回のPulse Nightclubのような事件を目にしたくない。

 

Krewella

オーランドと勇敢のあるLGBTコミュニティに私たちの思いを届けたい。このような無責任なバイオレンスが二度と人々を避けないようにしてほしい。

 

Steve Angello

最近のニュースにうんざり。もう、これ以上、テロ、レイプ、貧困、など痛感するニュースがあってほしくない。

 

The Chainsmokers

無責任なバイオレンスのニュースが日々起こることは、もうあってはならない。

 

Marshmello

このような、LGBTコミュニティへの妬みや嫌悪のコメント・アクトは、これだけではない。これをきっかけに、今起こっているリアルな現状に目を向けるべきだ。

 

Alison Wonderland

ソウルは、ソウルであるべき。それは、その人が誰であろうと、その力強さと美しさは左右されないべきだ。胸をはって、強く生きよう。

 

Dillon Francis

この悲劇的な事件を賛成する人がいるなんて、信じられない。僕は、オーランドの悲劇を受けた被害者たちに寄付を通してサポートするよ。