世界中のティーンが熱狂し続け、日本においても第31回日本ゴールドディスク大賞の洋楽部門で「ニュー・アーティスト・オブ・ザ・イヤー」を含む3冠に輝くなど、2016年最大のブレイクを果たした平均年齢20歳の米出身ダイナマイト・ガールズ・グループ=フィフス・ハーモニーが、この週末3月25日(土)幕張メッセ、26日(日)神戸ワールド記念ホールで開催された、洋楽アーティストを中心とした日本最大級のポップ・ミュージック・フェス<POPSPRING 2017>にヘッドライナーとして初出演した。2度目の来日となった今回は関西にも初上陸し、日本で初めてフル・パフォーマンスを披露。デビュー・アルバム『リフレクション』と、最新アルバム『7/27』からヒット・シングルの数々も披露し、2都市2公演合計1万9,000人の観客を魅了した。
2016年1月27日に大ヒット・シングル「ワース・イットfeat.キッド・インク」を収録したファースト・アルバム『リフレクション(ジャパン・デラックス・エディション)』で日本デビューを果たし、その4カ月後に世界同時発売したセカンド・アルバム『7/27』が、全米初登場4位、世界55カ国のiTunesチャートで1位を獲得。同作に収録されている大ヒット・シングル「ワーク・フロム・ホーム feat. タイ・ダラー・サイン」の動画再生が14億回を超えるなど、本格的な世界的ブレイクを果たしたフィフス・ハーモニー。2017年7月には、僅か52時間滞在という“弾丸”初来日を実現させた彼女たちは、『ミュージックステーション』への初出演を果たし、限られた時間の中でプロモーションや、ファン・イベントを開催するなど、日本でも瞬く間にその人気が拡大していった。こうして昨年大きな飛躍を遂げた彼女たちは、昨年末のカミラ・カベロ脱退を乗り越え、新体制での活動を精力的に行うことでグループとしてさらなる進化を続けている。前回の初来日で日本が大好きになったメンバーは、今回の滞在中に、お寿司などの日本料理や、六本木や渋谷の街にも繰り出したり、メンバーのローレンは、大好きなアーティスト草間彌生さんの個展に足を運ぶなど、僅かなプライベートの時間を楽しんでいたようだ。
今回の<POPSPRING 2017>でも実証したように、力強いダンス、確かな歌唱力と個性溢れる4人のコンビネーション、パフォーマンス力を備えた唯一無二の存在へとのぼりつめ、日々進化し続け、世界中のティーンを魅了し続ける、今世紀最大のガールズ・グループ=フィフス・ハーモニー。そんな彼女たちから今後もますます目が離せない。

【フィフス・ハーモニー<POPSPRING 2017>ライブ・レポート】
2017年3月25日(土)幕張メッセ
Text by 新谷洋子

初めての来日公演にしてヘッドライナー! 3月25日に千葉・幕張メッセで開催されたPOPSPRING 2017のトリを務めたフィフス・ハーモニー(以下5H)が、セカンド・アルバム『7/27』の収録曲を中心とする大ヒットソング満載の計17曲のセットで、会場に詰めかけたハーモナイザーたちを熱狂させた。

来日そのものは2度目で、昨年7月にプロモーションで訪れた際に東京でファン・イベントを敢行。数曲を聴かせてくれたが、3ピースのバンドを従えてステージに立った今回いよいよ、踊って、歌って、そして歌わせて、お喋りをして、ライヴ・パフォーマーとしての全貌を明らかにしたというわけだ。そもそも、登場した時のインパクトからして強烈だった。真っ赤なライトに照らし出されて、それぞれデザインの異なる真っ赤な衣装を身に付けて現れた彼女たち。第一声は、「That’s My Girl! Tokyo!」。悲鳴に近い歓声を浴びながら、『7/27』のオープニング曲でもある最新シングル「ザッツ・マイ・ガール」に突入する。
以後、「ミス・ムーヴィン・オン」「スレッジハマー」「リフレクション」と、ファースト・アルバム『リフレクション』からのアップテンポな曲の数々で畳みかけるようにして、テンションをアップ。EDMスタイルの5曲目「ディス・イズ・ハウ・ウィ・ロール」まで来ると、カラフルなライティングも相俟って、ステージの上もフロアもすっかりクラブ状態だ。続く「スケアード・オブ・ハッピー」で少しスローダウンすると、ダンスもひと休み。「ライト・オン・ミー」や「ノー・ウェイ」といったダウンテンポの曲を、スツールに並んで腰かけたりしながら歌って、パワフルな序盤から一転、デリケートなハーモニーでオーディエンスを酔わせる。

©POPSPRING All Rights Reserved

本人たちもエキサイトしていることが分かる、そんな自信に満ちた5Hのパフォーマンスは、最近メンバーがひとり減ったことすら忘れさせてしまう。そう、さる12月にカミラ・カベロが突如脱退したが、メンバーを失ったポップ・グループは得てして自然に役割を補い合い、新しいバランスを見出すもの。まだ新編成での公演回数は10回に満たない5Hも、すでに4人でのケミストリーを確立していて、彼女たちならではのヴォーカル・リレーもあうんの呼吸。また、各人の声の特性をはっきり認識できるというのも、ライヴの醍醐味だ。グループ随一の声域を誇るアリーの甘みを含んだ声、ノーマニのニュアンスたっぷりの声、ローレンのスモーキーな声、ダイナの華のあるセクシーな声……という具合に。4つの個性と、グループとしての個性、両方をしっかりと印象付ける。

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曲の合間のMCも代わる代わる担当して、「アイシテル」「ニホンサイコー」「マダマダイケル?」などなど知っている限りの日本語を盛り込み、投げキスも交えて、それぞれ自分の言葉でファンに感謝の気持ちを表していた4人。「ブレイヴ・オネスト・ビューティフル feat.メーガン・トレイナー」を歌うにあたって、グループを代表してちょっと長めのメッセージを伝えたのは、ダイナだった。「こうして外国に来て、美しい女性たちと一緒に過ごすことができて、本当に謙虚な気持ちになれる。みんな美しくて自信を備えていて、それを自分の中に探せばいいだけなのよ」と。そしてオーディエンスと一緒に、「I am brave! I am honest! I am so beautiful!」とおまじないのように唱えると、ぐっと控えめの伴奏で、この夜一番のエモーショナルなシーンを作り出す。ラストはとっておきの2つのアンセム、「ワース・イット feat.キッド・インク」と、日本でも破格のヒットを博した「ワーク・フロム・ホーム feat.タイ・ダラー・サイン」だ。これまた真っ赤な紙吹雪が舞う中でフィナーレを迎えると、4人は手をつないで一礼して、「また会いましょう!」と手を振りながら去って行った。

©POPSPRING All Rights Reserved

●POPSPRING 2017
3月25日(土) 幕張メッセ国際展示場9~11ホール
3月26日(日) 神戸ワールド記念ホール
www.popspring.jp
ラインナップ: Fifth Harmony、Shawn Mendes、DNCE、Sabrina Carpenter、Jordan Fisher

【フィフス・ハーモニー: リリース情報】
●セカンド・アルバム(最新)
『7/27』(セブン・トゥエンティー・セブン)
発売中(2016年5月27日発売)
 
●デビュー・アルバム
『リフレクション(ジャパン・デラックス・エディション)』
発売中(2016年1月27日発売)

【フィフス・ハーモニー: プロフィール】
アメリカ出身、平均年齢20歳のダイナマイト・ガールズ・グループ4人組=フィフス・ハーモニー(愛称: 5H)。ラティーナ、アメリカン・アフリカン、ポリネシアン含むマルチ・カルチュラルなグループ。ワン・ダイレクションやリトル・ミックスを輩出した英人気テレビ番組『Xファクター』のUS版からから2012年に誕生。2013年7月デビュー・シングル「ミス・ムーヴィン・オン」をリリースし全米でゴールドディスクを獲得、同年10月にEP『ベター・トゥギャザー』をリリースし全米初登場6位を記録。2015年2月にリリースしたデビュー・アルバム『リフレクション』が全米初登場5位を記録、全英チャートでは最高3位まで上昇するなど世界中のチャートを席巻。大ヒット・シングル「ワース・イットfeat.キッド・インク」は、動画再生回数13億回突破し、1本のミュージック・ビデオで10億回の再生回数を誇る初の女性グループに認定、ビルボードTOP100にて最高12位を記録、USでトリプル・プラチナを獲得、ツイッター上で最も盛り上がった楽曲ランキング“ツイッター・トップ・トラックス”で1位を獲得。ここ日本では、満を持して2016年1月27日にデビュー・アルバム『リフレクション(ジャパン・デラックス・エディション)』をリリース。これまで、オバマ大統領と夫人の前でパフォーマンスを2度披露したり、2016年ピープルズ・チョイス・アワードではファン投票により「フェイバリット・グループ」に選出されるなど、さまざまな快進撃を繰り広げてきた彼女たち。そして、2016年5月27日、待望のセカンド・アルバム『7/27』(読み方:セブン・トゥエンティ―・セブン)を全世界同時発売し、全米アルバム・チャート4位、USでゴールド・セールス(50万)、日本含む世界55カ国のiTunesチャートで1位、世界82カ国でTOP5入りと世界中で大ヒットを記録中。当アルバムに収録のシングル「ワーク・フロム・ホーム featタイ・ダラー・サイン」は、全米シングル・チャートで最高4位入りを果たし、これによりガールズ・グループとして10年ぶりの全米シングル・チャートTOP10入りの快挙を成し遂げ(15週連続でTOP10内にランクイン)、USでトリプル・プラチナを獲得。USのラジオ・チャートでは、2001年のデスティニーズ・チャイルド「サヴァイヴァー」以来15年ぶりにガールズ・グループ=フィフス・ハーモニーが1位を獲得と、次々記録を打ち立てている。同曲のミュージック・ビデオの動画再生回数は14億回を突破し、米MTV VMA 2016で”最優秀ベスト・コラボレーション賞”を受賞、2016年YouTube上で最も再生されたミュージック・ビデオに認定された。
さらに、日本国内でも、MTV VMAJ 2016で”最優秀洋楽グループ・ビデオ賞”を受賞し、2016年USEN年間洋楽ランキング1位、2016年Shazam年間総合ランキングで1位を獲得という快挙を達成した。2016年7月の初来日では、日本滞在約52時間という、まさに「弾丸来日」を果たし、ミュージックステーションをはじめとする日本のメディアに初出演、念願だった日本でのファン・イベントも大成功させた。2016年12月、メンバーのカミラ・カベロがグループを脱退、4人でのフィフス・ハーモニーとしての活動継続を発表した。2017年3月には、POPSPRING 2017にヘッドライナーとして初出演のため、2度目の来日。人種ミックス構成だからこその多様なサウンド志向、確かな歌唱力、ティーンの等身大のメッセージを兼ね備えた21世紀を代表する本格派ガールズ・グループ。

●ソニー・ミュージック日本公式ホームページ: www.sonymusic.co.jp/5H
●本国公式ホームページ: http://fifthharmonyofficial.com/
●フィフス・ハーモニー日本公式ツイッター:https://twitter.com/5hnews_jpn