2019年に入り、平成という時代も残り僅かで終わりを迎える。お正月のこの時期に、今年も去年に引き続き、遡ること20年前、1999年の名盤を紹介したいと思う。

CDが主流で、音楽業界に勢いがあり景気も良かった1999年。90年代の最後の年、新しい時代の幕開けを感じさせるような数々の素晴らしいアーテイストがミュージックシーンに登場し、歴史に残る作品が発表されていった。その中の多くは、20年後の今聴いても古さを感じさせることなく、聴く人によっては新鮮な感動すら覚えるのではないだろうか。

この記事を読んでいる方の中には、1999年にはまだこの世に生を受けていない人もいるだろう。一方で「この曲ってもう20年も経つの!?」とビックリしてしまう方もいるだろう。前者の方には新鮮な気持ちで、後者の方にはノスタルジックな気持ちで読んでもらいたい。
ということで、今年20週年を迎える名盤15枚はコチラ!
 

Sigur Rós -『Ágætis Byrjun』

アイスランド語で "良い始まり" というタイトルの『Ágætis Byrjun』は、1999年6月12日にリリースされた、アイスランドのポストロックバンド SigurRós(シガー・ロス)による2番目のスタジオアルバム。
SigurRós が世界に知れ渡るきっかけとなったアルバムで、1999年秋にはアイスランドの週間チャートで1位に。世界各国で数々の賞を受賞し、歴史上最高のアルバムの一つと呼ぶ批評家も少なくない。

 

The Roots -『Things Fall Apart』

1999年2月23日にリリースされた、アメリカのヒップホップバンド The Roots(ザ・ルーツ)による4枚目のスタジオアルバム。このアルバムは The Roots の画期的なアルバムであると言われており、主要出版物や評論家から賞賛された。
Mos Def(モス・デフ)Talib Kweli(タリブ・クウェィリ)Black Ster(ブラック・スター)の二人が参加した「Double Trouble」や「Adrenaline」、 Erykah Badu(エリカ・バドゥ)が歌う「You Got Me」など、名曲だらけの1枚。

 

Blur -『13』

1999年3月15日にリリースされた Blur(ブラー)による6枚目ののスタジオアルバム。これまでのアルバムとは異なり、『13』はエクスペリメンタル、サイケデリック、エレクトロニックの要素が如実に作品に反映されている。
イギリス、ノルウェーではチャートで1位を獲得し、数多くの国でトップ20に入ったこちらのアルバムからは、「Tender」「Coffee&TV」「No Distance Left to Run」がシングルカットされている。

 

Rage Against The Machine -『The Battle of Los Angeles』

1999年11月2日にリリースされた、Rage Against the Machine(レイジ・アゲンスト・ザ・マシーン)による3枚目のスタジオアルバム。 アルバムは第43回グラミー賞最優秀ロックアルバムにノミネートされ、米 Time 誌と米 Rolling Stone 誌の両方で1999年のベストアルバムとして認定された。
「Sleep Now In The Fire」の PV 撮影はドキュメンタリー映画監督のマイケル・ムーアが担当。ニューヨーク証券取引所前にてゲリラ的に行われ、ニューヨーク市警察に監督と共に逮捕されてしまう。逮捕の様子も PV に収録されているのでチェック!

 

The Magnetic Fields -『69 Love Songs』

米マサチューセッツ州ボストン出身のインディ・ロック・バンド The Magnetic Fields(マグネティック・フィールド)による6枚目のスタジオアルバム。
『69 Love Songs』は69曲のラブソングからなる23曲入りの CD 3枚組のコンセプトアルバムで、すべてフロントマンの Stephin Merritt(ステフィン・メリット)によって制作されている。

 

Mos Def -『Black on Both Sides』

1999年10月12日にリリースされた Mos Def(モス・デフ)によるデビューアルバム。Mos Def は、ソロでデビューする前は Black Star(ブラック・スター)として Talib Kweli(タリブ・クウェリ)と共に活動していた。 アルバムは社会意識に関する歌詞が特徴的で「Ms. Fat Booty」をはじめ、Busta Rhymes との「Do It Now」、Q-Tip との「Mr. Nigga」、DJ Premier 作の「Mathematics」と粒揃い。

 

Bonnie "Prince" Billy -『I See a Darkness』

1999年1月19日に Bonnie "Prince" Billy(ボニー・プリンス・ビリー)という名義で、ファーストアルバムとしてリリースされた、Palace Brothers、Place Music など複数のプロジェクトで活躍するアメリカのミュージシャン、Will Oldham(ウィル・オールダム​)による6枚目のアルバム。
ゆっくり、淡々と進んでいくが、どの曲も芯のあるメロディーで、70年代のシンガーソングライターが好きな方には最高のアルバム。世界で最も影響力のある音楽メディアといわれている Pitchfork のレビューでは、10点満点中10点を獲得した数少ないアルバムの一つ。