イングランドとウェールズのバーやナイトクラブといった施設内に、女性の安全を向上させるため、制服を着た警察官を配置するという新たな計画「The Project Vigilant(警戒計画)」がイギリス政府によって提案されているとのことだ。

それによると、略奪的犯罪、嫌がらせ、虐待といった犯罪から女性を守るための手段として導入されたもので、イギリスのボリス・ジョンソン首相は、ストーカーの全国区登録の提案が貴族院によって拒否された後、女性の安全対策を改善するために取られる「一連の措置」を発表したとガーディアン紙が報告している。

「The Project Vigilant」には、近隣の監視カメラと照明を改善するための「Safer Streets(安全な通り)」基金への追加の4500万ポンドが含まれている。ジョンソン首相の計画は、更に性犯罪を防ぐために公園等の公共エリアにも警察官を配置することを目指しているとのことだ。

一部の慈善団体等は「The Project Vigilant」を含む新たな措置について、非常に煩わしいものであるとして批判している。
安全なナイトライフについてのキャンペーンである「Good Night Out Campaign」の Bryony Beynon は、このプロジェクトは「かなり恐ろしい」ものであり「警察による社会空間への侵入が増加しているように感じる」と述べている。

労働党の Stella Creasy は「私服警官をナイトクラブに配置することでこの問題が解決するという考えは、女性があらゆる場所で虐待され、暴行され、脅迫されることを認識していない」と発言。

更に Stella Creasy は、ミソジニー(女性蔑視)をヘイトクライムと見なすことを求めており、これにより「セクハラ、虐待、脅迫等の既存の犯罪を報告・記録できるため、警察がこれらの問題を調査する方法を支援するため、問題が発生する場所のパターンを構築できる」とも述べている。

女性司法センターは、次のように述べている。
「多くの女性が今や非常に正しく質問してくるでしょう。「でも、誰が私を私服警官から守ってくれるのでしょうか?」
最近、覆面捜査官が女性との不適切な性的接触を行う際に、彼らの覆面性を乱用する可能性があるとして指摘されていた。