最新の調査結果によると「調査対象となったアーティストやミュージシャンの87%が、新型コロナウィルスのロックダウンの影響で精神面における健康状態が悪化した」と回答しているそうだ。

この調査報告は、英国のチャリティー団体 Help Musicians が発表した最新の調査結果に基づくもので、あらゆる音楽ジャンルのアーティストやミュージシャンを対象としているものとなっている。


Help Musicians は、今年初めに約700人のアーティスト、ミュージシャンを対象に新型コロナウィルスが与えている影響について調査。それによると、精神面の健康が悪化してここ3ヶ月の間に何らかの精神面のサポートを必要としていると答えた回答者が65%も増加した。

精神面の健康の悪化の理由は主に2つあり、そのうちの1つは「収入面の低下」、2つ目は「ライブパフォーマンスができないこと」が原因だそうだ。


更に、アーティスト、ミュージシャンの96%が経済的な不安を感じ、10人中7人が今後6か月間の間に経済的な余裕がなくなると感じている。91%は将来についての確信が持てないことに重きを置いている。


調査対象となったアーティスト、ミュージシャンの半数以上が現時点で「音楽」で収入を得られていないとのことで、56%が英国の「Universal Credit(ユニバーサル・クレジット/生活費を援助する組合)」に頼っており、4分の1が音楽業界からの完全な撤退を考えているとのことだ。

Help Musicians は、これをパンデミックと会場閉鎖の影響によって受けた「ミュージシャンの中に潜む隠れた危機」と呼んでおり、Help Musicians の CEO である James Ainscough(ジェームス・アインスコフ)は、以下のように述べている。

我々はこの調査結果で判明したことを無視できない。これまでにない規模で、ミュージシャンたちは精神面の健康の危機に直面している。

ロックダウン解除のロードマップが明らかになったことで、トンネルの終わりに光が差すかもしれないが、音楽業界がどれだけ早く回復できるかについては依然として不透明であり、さらにイギリスの欧州連合離脱(通称:ブレグジッド)が、ミュージシャンがツアーを行うことに対し壊滅的な影響を与えている。

既にこの1年間、ミュージシャンは苦しんできたが、その後も音楽業界の不透明さは続いており、それによりミュージシャンは精神的な健康に大きな影響を受けている。
 

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