Mixmag によると、日本では麻薬及び向精神薬取締法の規制対象となっている MDMA(通称:エクスタシー)が、 精神疾患である PTSD(心的外傷後ストレス障害)の治療薬として効果を表すという研究結果が発表されたとのことだ。

ニューヨークに拠点を置く Mind Medicine は、PTSD を患う患者にセラピーやカンセリングを行う前に、ドラッグとして使用されているエクスタシーを投与する試験を行った。この試験には90名が参加、そのうち半数の45名にはエクスタシーを投与し、残45名にはプラセボ(偽薬、何も効果のない薬)を投与した。参加者全員が、どちらの薬を投与されているのかわからない状態で実験は行われた。


結果として、エクスタシーを投与された患者3分の2の患者が、2ヶ月後には PTSD だという診断結果を下されず、エクスタシーは効果的な治療薬となったことが明らかとなった。一方、プラセボを投与された患者の32%も、全治とまでは言えないが、病状が治まっている状態となった。

現在第3段階目の臨床試験を行っているとのことで、この結果が承認されれば2023年までに医薬品としてエクスタシーが承認される可能性があるそうだ。

※注意※
この研究はアメリカで行われたものであり、日本でのエクスタシーの使用は「麻薬及び向精神薬取締法」の規制対象となっているため、薬物犯罪となる。