オランダのスーパースター Nicky Romero(ニッキー・ロメロ)とスウェーデン出身のレジェンド、故 Avicii(アヴィーチー)のコラボトラック「I Could Be The One」が、英国でダブル・プラチナ認定、米国でプラチナ認定を受け、その輝かしい成績を称え、Nicky Romero が「The Story Behind: Avicii vs. Nicky Romero - I Could Be The One (Nicktim)」を Youtube にアップした。

※プラチナ認定……各国別に設けられた基準に基づきその国内におけるレコードの売上枚数もしくは出荷枚数に応じて、当該楽曲に対し与えられる賞。
 

▼ Avicii vs Nicky Romero - I Could Be The One (Nicktim)​

英語のみではあるが、13分に渡る動画内で Nicky Romero は Avicii との出会いから「I Could Be The One」の制作秘話などについて語っているので、そこから抜粋したものの一部を下でご紹介しよう。

■ Avicii との出会い

(一部翻訳)
Nicky Romero は、Avicii と出会った当初から数年間は特に音楽制作の話はせず、ほぼ別のトピックについて会話をしていたそうだ。

Nicky Romero と Avicii が初めて出会ったのは2009年か2010年に開催された小さなフェステバルで、二人は小さなボートに乗ってアーティストステージに向かう際に同じボートに乗り合わせた。その後、2人は同じフェスティバルに出演したり、音楽の話もするように。

更に、当時の Avicii のマネージャーと Nicky Romero のマネージャーが知り合い同士だったそうで「Nicky と Avicii、2人でスタジオセッションをしたらどうか」と提案されたそうだ。

■ Avicii とのスタジオ・セッション

 (一部翻訳)
2人は、ストックホルムとオランダで、2回スタジオセッションを行い、2曲を制作。1曲は完成することなく ID となり、もう1曲が「I Could Be The One」となった。

トラック制作当初、タイトルは「I Could Be The One」ではなく「Nicky Bomb」だったそうだ。当時、この「I Could Be The One」がこんなにヒットするとは思っていなかった、と語っている。

■ 「I Could Be The One」を最初にプレイした際 

セッションが終わり「I Could Be The One」の大まかな形が出来上がったとき、Nicky Romero は、スコットランドのクラブでの公演があった。その時にはまだボーカルがない状態だったので「Justice - D.A.N.C.E.」のボーカルとマッシュアップしてプレイ。
その後、このトラックを聴いたファンたちが、このトラックを ID 曲の「Nicktim(※Nicky と Tim)」と呼び出したそうだ。

Nicky Romero がプレイした最初の数回は、観客の反応があまりなかったため、Nicky Romero 自身は当初、このトラックにあまり自信が持てなかったという。
だが、一方の Avicii はこのトラックをとても気に入っていた。このトラックをレコーディングしてミュージック・ビデオを発表した瞬間、物凄い速さでこのトラックが広まっていったという。

▼ Justice - D.A.N.C.E. (Official Video)

■ Avicii の死について

(一部翻訳)
Nicky Romero は Avicii の死について以下のように語っている。

そのニュースを見にしたとき、非常に辛い時間だった。そして、彼に何かとんでもなく大変なことがずっと起こっていたのに、僕たちにはそれが見えていなかったんだと気付いた。
Avicii と SNS でほぼ毎日連絡を取っていたけれど、それが起きるまで Avicii の置かれていた状況に全く気が付いていなかったんだ。

当時、僕は Avicii のアルバムのトラック制作に携わっていて、Avicii もまた 僕のアルバム制作を手伝うと話していた。
Avicii が、当時まだ未発表曲だった「Heaven」を僕に送ってくれて、僕はそれを最初に聞いた際、物凄く感銘を受けたんだけど、同時に、何か違う……これは Tim じゃない……何かわからないけど、何かおかしなことが起こっている……、とも感じた。

▼ Avicii - Heaven (Nicky Romero - Tomorrowland 2018)

■ Nicky Romero にとっての「I Could Be The One」とは……

(一部翻訳)
Nicky Romeroは「I Could Be The One」について、以下のように語っている。

このトラックは僕にとってのレガシーだ、この曲を背負っていけるのはすごく幸せなことだ。Tim と一緒にトラックを制作できたこと、これからもその瞬間をずっと忘れない。

この上ない幸せだけど、同時にとてつもない悲しみでもある。もう Avicii と共に幸せな瞬間を共有できないからね。でも、この気持ちを言葉にするのは難しいし、正しい言葉が見つからない。

ラジオでこの曲が流れるたびに、ポジティブな想い出を思い出すようにしているよ。
もちろん、Avicii がもうこの世にいないのは悲しいことだし、それはいつも僕の心の中にあるけど、それでも前向きな良い想い出に焦点を当てるようにしている。
なぜなら、このトラックを制作しているときはとても楽しかったし、たくさんの良い想い出があるからね

また、Nicky Romero は過去8年間必ず「I Could Be The One」をセットに入れているという。
更に、「I Could Be The One」だけでなく、Avicii がその他のトラックに込めたポジティブな部分も聴いてほしい、そして想い出は良い想い出のまま生き続けてほしいとも語っている。

▼ The Story Behind: Avicii vs. Nicky Romero - I Could Be The One (Nicktim)​
 

Nicky Romero

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