2020年、2021年と、2年連続で新型コロナウイルスの影響で開催キャンセルとなってしまった世界最大級の EDM フェス Ultra Music Festival Miami(ウルトラ・ミュージック・フェスティバル・マイアミ/UMFM)だが、2022年の今年はようやく再起動! もうすぐ開催される3年ぶりの Ultra Miami を目前に、WE RAVE YOU が「Ultra Miami: 10 facts you didn’t know about the music festival」と題し、過去の Ultra Miami のトリビアを紹介しているので翻訳してお届けしたい。


 

■ 1999年に開催された初回の Ultra Miami はビーチフェスだった

巨大なメインステージと、他に類を見ない様々なプロダクションのイメージが定着している Ultra Music Festicval だが、初回はそれほど大規模なものではなかった。1999年3月13日、マイアミビーチにあるコリンズパークで開催され、推定10,000人が来場、LTJ Bukem、Paul van Dyk、Rabbit in the Moon といったアーティストが出演した。
その後、2001年からベイフロントパークでの開催となった。
 

■ 3日間のフェスティバルとなったのは2011年から

Ultra Miami への参加者は、年を経るごとに大幅に増加、1999年には10,000人だったところから、2006年には約40,000人規模となり、2007年度から2日間のイベントになった。2011年度開催時には3日間開催のイベントとなり、10万枚を超えるチケットが販売され完売となった。
 

■ 2013年度は、歴史上最も影響力のあるエレクトロニック・ミュージックイベントの一つに

毎年目を見張るラインナップの Ultra Miami だが、その歴史の中でも群を抜いているのが、15周年となった2013年度の開催で、2つの週末に開催される世界初の EDM フェスとなった。2013年度出演のアーティストの中でも、メインステージでの Hardwell(ハードウェル)のパフォーマンスは史上最高のセットの一つと言われており、1001 Tracklists で最も視聴されている(約60万回)Ultra のセットであり、さらに YouTube でも同様に最も視聴されている Ultra のセットの一つとして、3,400万回再生されている。
 

またこの年は Swedish House Mafia(スウェディッシュ・ハウス・マフィア/SHM)解散直前の最後のライブ "One Last Tour" が Ultra 最終日の夜に開催されたことも人々の記憶に残っている。
更に、当時はまだそこまで人気ではなかった、エレクトロニック・ミュージックシーンの伝説である故 Avicii(アヴィーチー)が、エレクトロニック・ミュージックとフォーク・ミュージックを融合させた新たなスタイルの音楽をステージデビューさせた年でもある。この都市、Avicii は Ultra のステージで、彼の史上最大のヒットトラック「Wake Me Up」を Aloe Blacc と初演し、1stアルバムの『True』からのトラックを数多く演奏した。

 

■ 2014年、Martin Garrix(マーティン・ギャリックス)が17歳でフェス最年少出演 DJ に

Martin Garrix は 16歳で「Animals」をリリースし大ヒットした後、わずか17歳という年齢で Ultra Miami のメインステージを飾った最年少の DJ となった。そのステージの中で、Martin Garrix は、Dimitri Vegas & Like Mike を伴い、当時まだリリースされていなかったコラボ曲「Tremor」をプレイした。
 
 

■ DJ Snake(DJ スネイク)がメインステージの大画面で Dillon Francis(ディロン・フランシス)の電話番号を晒す

2015年のメインステージに出演した DJ Snake は、「Get Low」をプレイする際にコラボ相手の Dillon Francis をステージに招待したが、その際に DJ Snake は Dillon Francis の電話番号を画面に晒すという悪ふざけをしたため、その後しばらく彼の電話はファンからの電話やメッセージで溢れ返ってしまったとのことだ。
 

なお、この次に語り継がれる悪ふざけとして、2014年に deadmau5(デッドマウス)が出演した際に、Martin Garrix(マーティン・ギャリックス)の「Animals」を「Old McDonald Had A Farm」とマッシュアップして流したことが挙げられる。
 
 

■ Resistance(レジスタンス)ステージは2015年にデビュー

Arcadia Spectacular(アルカディア・スペクタキュラー)とのコラボレーションとなる新たなステージ「Resistance」が初公開されたのは2015年度開催時。「Afterburner(アフターバーナー)」と題されたステージは、360度の宇宙船のようなステージで、アンダーグラウンドミュージック愛好家のニーズを見たし、Jamie Jones(ジェイミー・ジョーンズ)、Joseph Capriati(ジョセフ・カプリアティ)、Sasha(サシャ)といった、テクノやディープハウスの DJ が出演した。

■ 数多くのアーティストが Ultra Miami で新曲を初披露

Ultra Miami は3月に開催される、いわばフェスシーズンのスタートを告げるようなフェスティバルとして位置付けられている。そのため、アーティストにとってはそれまでに取り組んできた音楽をデビューさせるのに最適な舞台となる。
Ultra Miami のメインステージでは、Hardwell と W&W 「Jumper」、Afrojack(アフロジャック)と Martin Garrix 「Let Me Feel」、Nicky Romero(ニッキー・ロメロ)と Vicetone(ヴァイストーン)「Sweet Escape」、Alesso(アレッソ)「Don’t Let Me Down (W&W Remix)」、Armin van Buuren(アーミン・ヴァン・ブーレン)、The Chainsmokers(ザ・チェインスモーカーズ)、Daya(デイヤ)「Blah Blah Blah」など、EDM 最大のヒット曲の数々が初披露されてきた。
 

■ W&W、2017年に NWYE エイリアスを初公開

ここ最近で最大のエイリアス・プレミアは、2017年 ASOT ステージでの W&W による NWYE エイリアスのプレミアである。彼らの音楽的ルーツはトランスから来ており、音楽的方向性は進歩的で、プログレッシブ、ビッグルーム、エレクトロハウス等を包括するものとなっている。そんな彼らは、彼らの過去をこのプロジェクトに捧げており、そこから5年経った現在でも「Freedom」「Hydra」「Leviathan」といったトラックは、まだ日の目を見ることができていない。NWYE は、Tomorrowland、Transmission、ASOT 等の世界最大規模のフェスで披露されてきた。


 

■ 2019年、KFC のカーネル・サンダースがメインステージに出演

2019年の Ultra Miami のメインステージには、KFC のカーネル・サンダースが出演して話題となった。彼は5分間しかステージ上に立たなかったが、カーネル・サンダースの出演は、あまり来場者たちからは好評ではなかったようだ。

■ 2022年、Ultra Miami にハードスタイルステージが初登場!

2022年の今年、Ultra Miami はハードスタイルステージを初主催する。ステージホストは、今年15周年を迎えるレーベル Dirtyworkz(ダーティーワークス)が務める。ラインナップは、Pulsatorz(パルサトルズ)、Darksiderz(ダークサイダーズ)、Lil Texas(リル・テキサス)Audiofreq(オーディオフレック)、Darren Styles(ダレン・スタイルズ)、Ben Nicky(ベン・ニッキー)、presents Xtreme(プレゼンツ・エクストリーム)、Sub Zero Project(サブ・ゼロ・プロジェクト)、Coone presents 15 Years of Dirtyworkz(クーン・プレゼンツ・15イヤーズ・オブ・ダーティーワークス)、Da Tweekaz(ダ・トゥイーカズ)、Gammer(ガマー)。