イギリス・バーミンガムにあるヴィトン墓地で行われた葬儀で、墓前に訪れた参列者たちがダンスホールレゲエで踊り狂う様子の動画がネットに投稿され、ちょっとした炎上騒ぎとなっている。

投稿者によると、これは "KATTY" という名の女性が亡くなった葬儀での映像で、墓前祭が厳かに行われた後のものであるようだ。DJ が機材を車上に広げ、Elephant Man の2004年の超アゲアゲなトラック「kraziy Hype」を爆音でスタート。参列者たちが足を踏み鳴らして熱狂的に踊り狂っている。
 
この動画に対し、ネット上には否定的な声が多く「あまりにも無礼」「死者に対する敬意を示すべき」「誰かが死んだっていうのになんで皆それを祝っているの?」「他人の墓に飛び乗るな」といった声が飛び交っている。

一方で「敬意を示す方法に正解などない」「これは彼女(KATTY)が望んでいたことで、それに値する見送りを受けたのだ」と理解を示す人も。

故人を偲ぶ方法、見送る方法は、文化によってまちまちであり、中には平均寿命以上で亡くなった場合にパーティースタイルの葬式を3日間掛けて壮大に行うというガーナの「COFFIN DANCE(コフィンダンス)」のように、死をネガティブなものではなくポジティブなものと捉えて行われる葬式のスタイルもある。
 

しかし、この墓場はイギリス国内、つまりここに住む人々の大半がキリスト教という土地柄では、日本と同じく "他人の墓を踏まないように" と教えられて育ってきているため、"墓場でのダンス行為" に対しては「死者への冒涜」と捉える考え方を持つ人が多いようだ。

恐らく、この葬儀への参列者たちも、墓場ではなく葬儀会場や墓地ではない別のパーティー会場で故人を偲ぶダンスパーティーを開くべきだったのかもしれない……。