昨今のレコード人気は世界中で伸び続けているが、中でもイギリスでは新たなピークを迎えているようだ。
Entertainers Retailers Association (ERA)の最新の調査結果によると、フォーマット(記憶媒体)の売上を比較した結果、現在イギリスではレコード盤の売上がビデオゲーム PlayStarion(プレイステーション)のゲームソフトの売り上げを抜いて第二位となっていることが正式に発表された。

このデータは、2021年にイギリスでのレコード売上が30年ぶりの高水準に達し、1991年以来初めて500万枚を突破したというニュース等の最近の傾向に沿ったものとなっている。
他のフォーマットがシェアを失い、年々売り上げが減少しているにもかかわらず、2022年になってもこの数字は伸び続けているため、これが偶然ではないことは明らかだあ。

プレイステーション4と5で発売されたゲームソフト等の売り上げをレコードが上回ったというのは、この時期の売上増加率によるところが大きいとのことで、プレイステーション用ゲームソフトとレコードは共に売上を伸ばしているが、レコードは12.2%増、プレイステーション用ゲームソフトは6.5%と、ほぼ倍の増加率となっている。

レコードの売上は2021年時点では72.1ポンドであったが、2022年に入ってからは80.9ポンド増加しており、これは CD 等の他の音楽フォーマットの売上が8.1%減少し、2022年の売上が68.9ポンドにとどまっていることと比較して対照的だ。

なお、物理的フォーマットの1位は Nintendo Switch(ニンテンドー・スウィッチ)だが、ここ数ヶ月は売上に大きな打撃を受けており、12.5%の売上減少を記録している。


一方、レコードは継続的に売上を上げてきており、ERA の CEO である Kim Bayley も「レコードの興隆は止められないようだ」とこの流れに同意しているとのことだ。

74年の歴史をもつアナログ盤がデジタル技術を駆使したゲーム・プラットフォームを凌駕するのは驚異的なことで、10年経って再び人気を取り戻したレコード盤の復活が、今後どのような流れとなっていくのか興味深いところだ。