現在のハウスシーンに欠かせない存在である南アフリカ出身の世界的アーティスト、Black Coffee(ブラック・コーヒー)が、Steven Bartlett(スティーブン・バートレット)のポッドキャスト『The Diary of a CEO』に出演し、瀕死の事故を負った日のことを告白した。


2021年にリリースしたアルバム『Subconsciously』が米・グラミー賞『ベスト・ダンス / エレクトロニック・アルバム賞』にて初ノミネート・初受賞の快挙を成し遂げた Black Coffee は、片手のみで DJ することでも知られているが、そんな彼がとある事故によって破壊的な怪我を負ったことを告白した。
 
第8代南アフリカ共和国大統領であった Nelson Mandela(ネルソン・マンデラ)の故郷である Mthatha(ウムタタ)で生まれ育った Black Coffee は、九死に一生の体験をした。国家反逆罪で終身刑を受けた Nelson Mandela は、しかし1990年に釈放された。その際に、釈放を祝う公共の集まりが開催され、Black Coffee がそこにタクシーで向かっていた際に、そのタクシーが群衆に突っ込み、結果 Black Coffee は大怪我を負い3ヶ月もの間入院する羽目に陥った。その怪我によるダメージは長期間に及び、重度の脱臼のため片腕を使えなくなってしまったという。怪我をした腕のいくつもの神経は、そう簡単には元に戻らなかったそうだ。

Black Coffee にとって、メンタル面においても怪我の面においても、この「運命の日」は長い間他人に語ることのできない程の苦悩となっていたとのことで、実際に Black Coffee が怪我の件を公にしたのは、2017年になってからだった。


だが Black Coffee は働き続け、音楽に常に感謝し、怪我をした後は片腕だけで技術を磨くことを学んだと語っている。結果的にそのハードルの高さは、 Black Coffee がより熱心に音楽に取り組む糧となり、揺るぎない決意を持ち続けることとなったそうだ。

現在でも Black Coffee の腕は40%程度しか機能していないそうだが、九死に一生の体験をした壊滅的な腕の損傷から比べると、かなりの回復であるとしている。Black Coffee は次のように語っている。

「僕が愛して愛してやまないたった1つのものを、僕から奪おうとしているような気がしていた。だから絶対にそれをさせないと思った」

▼ フルインタビューはこちらから(How I Became The Worlds Best DJ With Only One Arm: Black Coffee | E183)
 

Black Coffee

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