全米屈指のエレクトロニック・ミュージック・フェスティバル主催企業である Insomniac(インソムニアック)は、ケシから採取されるアルカロイド等から合成された麻薬性鎮痛薬で、ドラッグとしても使用され、過剰摂取がアメリカ国内では社会的問題となっている「オピオイド」問題への認識を広めるために設立された非営利団体「End Overdose(エンド・オーバードーズ)」との提携を発表した。
 

同社の CEO である Pasquale Rotella(パスカーレ・ロッテラ)氏によると、エンド・オーバードーズは今後、Insomniac が手掛ける全てのフェスティバル内で、オピオイドの過剰摂取に対処するための教育と、Narcan きっとを含む安全用品を提供する予定であるとのことだ。
この Narcanきっととは、神経系のアヘン受容体を遮断する合製薬「ナロキソン」を投与することで、オピオイドへの過剰摂取の影響を素早く沈静化することができるとのことだ。

Pasquale Rotella 氏は、以下の声明を発表している。

オピオイドやフェンタニルによる事故死は、学校、家庭、フェスティバル、地域社会で起きている。
これは、我々全員が真剣に考えなければならない問題だ。私は、我々のプラットフォームを使用して、誰かの命を救うためには何ができるのか、意識と教育を広める手助けをしたいのだ。


有害物質の削減は、EDM シーンや EDM フェスにおいて、薬物中毒と密接に関連する問題点の一つである。
更に、フェンタニル(モルヒネの50〜100倍の鎮痛効果​を持つとされる合成オピオイド)中毒が18歳〜45歳のアメリカ人の死因の第一位であることを考えると、これほどタイムリーなことはないだろうと言われている。

米国立薬物乱用研究所によると、オピオイドによる死亡者数は、2010年から2020年にかけて3倍以上の伸びを示している。