アメリカの有名な Nu Metal バンドの Limp Bizkit(リンプ・ビズキット)が、ユニバーサル・ミュージック・グループを相手に、2億ドル(約297億円)の支払いを求めて訴訟を起こした。

先週火曜日にロサンゼルスの裁判所に提出された訴訟では、Limp Bizkit とバンドのフロントマンの Fred Durst(フレッド・ダースト)が、ユニバーサルミュージックによるロイヤルティの未払いを主張。米メディア Billboard(ビルボード)が入手した法的文書によると、Fred Durst とバンドは、1999年のアルバム『Significant Other』や2000年の『Chocolate Starfish and the Hot Dog Flavored Water』等が当時、メインストリームで大成功を収めたにもかかわらず「一銭もロイヤルティを受け取っていない」と述べている
 
 

弁護士は、ユニバーサルミュージックがミュージシャンに対するロイヤルティを不正に差し控える「詐欺的な」方針を実施していると非難しており、訴訟には「アーティストの投資と保護を自負する企業としてユニバーサルミュージックがこのようなシステムを構築していることは、原告がユニバーサルミュージックの計画を発見した際にさらに衝撃的で不安を覚えるだろう」と記されている。

さらに、Fred Durst の弁護士は Limp Bizkit の他にも何百人ものアーティストがロイヤルティについて同じような仕打ちを受けている可能性も示唆しているが、現在ユニバーサルミュージックはこれらの主張に対して反応をしていないという。


訴訟の中で、Fred Durst は昨年4月に新たなチームを雇った後、この訴えの準備を始めたと述べており、彼の弁護士はユニバーサルニュージックの経営陣に対して未払いのロイヤルティの問題を最初に提起した際、ユニバーサルミュージック側は Limp Bizkit に対して「4,300万ドル(約63億円)の回収可能な前払金を支払っているため」であると説明したと主張している。

Fred Durst は未払いとされるロイヤルティの回収に加え、Limp Bizkit とユニバーサルミュージックの現在の契約の無効化、さらにはレコーディングの著作権の返還と著作権侵害による損害賠償も求めており、落とし所が見つかるまでは時間がかかりそうだ。