音楽ストリーミング大手 Spotify(スポティファイ)の株価がこの1年間でほぼ2倍に上昇し、投資家だけでなく、共同創業者でありCEOの Daniel Ek(ダニエル・エク)もその恩恵を受けているようだ。

Spotify の株価上昇の背景には、プレミアム会員の増加に加え、大幅なコスト削減による収益改善がある。2024年には、同社は年間営業利益として初めて15億2000万ドル(約2280億円)を記録した。2024年末時点でプレミアム会員は前年より1100万人増加し、合計2億6300万人に到達。第4四半期の収益も過去最高の5億1620万ドル(約775億円)を達成した。

そんな中、Daniel Ek は3月5日に5万株を2920万ドル(約29億円)で売却。これにより、2023年7月の初回売却以来、彼の株式売却総額は6億9530万ドル(約695億円)に達した。今回の売却は通算15回目となる。なお、彼がこれまでで最も大規模に売却したのは2023年7月の67万5000株(1億ドル=約100億円)だった。


それでも Daniel Ek は引き続き Spotify の筆頭株主であり、現在14.3%の株式を保有している。また、共同創業者の Martin Lorentzon(マルティン・ローレンツォン)も同様に株式を売却しており、これまでに5億5680万ドル(約556億円)を得たが、依然として9.8%の株式を保有している。

2024年初め、Spotify の株価は187.91ドル(約2万8000円)だったが、年間で154.7%の成長を遂げた。その勢いは2025年に入っても続き、さらに40.9%の成長を記録。2025年2月中旬には史上最高値となる648.32ドル(約9万7000円)を付けている。

他の音楽ストリーミングサービスと比較して音質に問題はあるが、これも近々改善し、新たに高音質のプランも用意されるかもしれないとの予想もあり、今後もスポティファイの成長を見逃せない。