今やエレクトロニック・ミュージック界のアイコンとなっている deadmau5(デッドマウス)が、自身の音楽カタログおよびレーベル「mau5trap Records」のアーカイブを Create Music Group(クリエイティブ・ミュージック・グループ)に売却した。取引額は5500万ドル(約55億円)を超えるとされており、これは EDM 史上最大級のカタログ売却の一つとなる。

音楽カタログの対象には「ストリーミング収益」「広告など映像メディアへの使用権」「名前の商標権」、「MD(マーチャンダイジング)」などの派生的な諸商品についての権限などが含まれており、音楽著作権の売却と似た意味がある。
 

今回の取引により、deadmau5 の音楽はデジタルプラットフォーム、ライセンス契約、再リリースなどを通じて今後も広く展開されることが保証されたとしており、Create Music Group の共同創業者兼 CEOである Jonathan Strauss(ジョナサン・ストラウス)は以下のようにコメント。

deadmau5 がヘルメットを被ったとき、それは単なるブランドではなく、ムーブメントを生み出した。

彼と mau5trap の伝説的なカタログを引き継ぐことで、私たちは音楽史を変えた遺産を守る責任を担うことになった。

また、deadmau5 は今回の取引を単なる売却ではなく、Create Music Group との戦略的パートナーシップとして位置付けており、今後のリリースにおいても協力関係を築いていく方針だという。

2007年に設立された mau5trap は、エレクトロニック・ミュージックの最前線でシーンを牽引し、Skrillex(スクリレックス)、REZZ(レズ)、など、多くのアーティストのキャリアを支えてきた。今回の契約により、mau5trap の音楽的遺産が今後どのように進化していくのか、注目が集まる。