私立恵比寿中学が、12月19日(金)と21日(日)に有明コロシアムにて、恒例のクリスマスコンサートを行った。

エビ中のクリスマスコンサートとしては、2011年の渋谷Glad、2013年の東京ドームシティホール(2days)以来3回目の開催。今年は会場規模をさらに広げ、『エビ中真冬の北半キュリスマス』『エビ中真夏の南半キュリスマス』というコンセプトのもと、初日はエンドステージ、2日目はセンターステージという全く異なるステージ演出の下行われた。

初日『エビ中真冬の北半キュリスマス』は、白い雪原をイメージしたセット。鐘の音厳かなSE「ebiture(クリスマスver)」鳴り響くと、立ち込めるスモークの中から、純白の世界に深紅が鮮やかなサンタクロース衣装に身を包んだメンバーがステージに登場。この季節ならではの「Thanks! Merry Chrismas K」で公演はスタートした。続く「幸せの貼り紙はいつも背中に」「約束」「涙は似合わない」と、普段のエビ中ワンマンのアッパーな立ち上がりとは異なる「しっとり」な立ち上がり。廣田あいか(出席番号6番)の「今日しか体験できないエビ中の一味ちがったクリスマスをお楽しみください」という言葉通りのオープニングとなった。しかしここからは元気いっぱいで快活な彼女たちの楽しいパフォーマンスが、徐々にそのボルテージを上げていく。中盤、来年1月28日発売の2nd full Album『金八』から「フユコイ」を初披露。ドラマチックで疾走感のある曲展開に美しいメロディーが感動的な楽曲で、メンバー自らステージ中央に持ち出したクリスマツツリーに飾り付けをし、ひとりずづメンバーがステージを後にした。すると、英語のアナウンスでバンドが登場。自身のワンマンとしては初となるバンドセットでのパフォーマンスがスタートした。「禁断のカルマ」「スターダストライト」「手をつなごう」「フレ!フレ!サイリウム」など聴き慣れた楽曲が全く異なるアレンジを施され新たな魅力を提示。ストリングスやコーラス隊をフィーチャーし、ゴージャスな空間を作り出していた。特にスモークマシーンや、ステージ上から降り出した雪、そしてサイリウムの明かりが幻想的な空間を作り出した「フレ!フレ!サイリウム」はこの日のハイライトとなった。最後は「永遠に中学生」で、メンバー、バンド、ファミリーが一体感に包まれる多幸感溢れるエンディングで締めくくった。

続く2日目『エビ中真夏の南半キュリスマス』。この日はエビ中初となるセンターステージ!アリーナを海に見立て、メインのセンターステージの周りを八つの小島が取り囲むセットが組まれた。初日と同じSE「ebiture(クリスマスver)」が流れると、アリーナ四方からメンバーがメインランド(センターステージ)に向かって登場。フラダンス衣装を彷彿させる衣装に身を包み、季節はすっかり夏の装い。初日と同じ「Thanks! Merry Chrismas K」のオープニングながら、初日とはうって変わって「未確認中学生X」「Go!Go! Here We Go!ロック・リー」「ハイタテキ!」と立て続けにアッパーチューンで盛り立てる“暑くて熱いクリスマス”。自己紹介を経て「ご存知!エビ中音頭」「大漁恵比寿節」「いつかのメイドインジャピャ〜ン」「放課後ゲタ箱ロッケンロールMX」とさらにその勢いは増していく。小島から小島へとメンバーは次々にその住人を変えていくフォーメンションも圧巻で息つく間もない。安本彩花(出席番号5番)曰く「今までで最も走るコンサート」だ。そしてここでこの日初披露となる「チュパカブラ」をパフォーマンス。コンテンポラリーダンスカンパニー『珍しいキノコ舞踊団』振り付けのファニーでキュートなダンスが、熱したフロアを和ませる。中盤を過ぎたところで、中山莉子(出席番号12番)の「夏の楽しいバンドヴァージョンで盛り上がりましょう!」の合図で、初日同様バンドセットによる後半戦がスタート。初日のストリングスやコーラス隊(エビ中合唱部)は、パーカッションやホーン隊(エビ中吹奏楽部)に置き換わり、安本曰く「一瞬でここが南国になった」かのよう。小林歌穂(出席番号11番)の「私たちは学芸会の王様だ!」を受けて、星名美怜(出席番号7番)が「南国じゃなくて王国にエビ中ファミリーを連れて行こう!と気勢をあげ、「ザ・ティッシュ~とまらない青春~」「売れたいエモーション!」「Lon de Don」、そして「揚げろ!エビフライ」でサンバダンサーを交えての大騒ぎ。最後はファンキーなアレンジが心地いい「ほぼブラジル」で終焉を迎えた。

日本武道館、山中湖6,000人野外コンサート、横浜&神戸での東西大学芸会、そして有明コロシアムでの2014年最後のワンマンを、初バンドセット、初センターステージと“挑戦”で締めくくったエビ中。年明けには初の海外公演(台湾)を控え、約1年半ぶりとなる2nd full Album『金八』をリリースする2015年の彼女たちに引き続き刮目したい。

 

 

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