トータル・セールス1,300万枚、「TiK ToK」などの世界的ヒットで知られるロサンゼルス出身のシンガー・ソングライター、ケシャの通算3作目となるニュー・アルバム『レインボー』は、最新全米アルバム・チャート(9/2付ビルボード・ホット200)で初登場1位を獲得。彼女にとって実に4年ぶりの来日公演となった「SUMMER SONIC 2017」では堂々の完全復活を実証してみせた。

Photo by Kazumichi Kokei

サマソニに続き、21日夜には名古屋での単独公演でもケシャのライヴを心待ちにしていた多くのオーディエンスを魅了。ニュー・アルバム『レインボー』に収録されている新曲「ウーマン」を日本初披露するなどファンの期待に応えてくれた、名古屋単独公演のライヴ・レポートが公開となった。

ケシャ <名古屋単独公演>ライヴ・レポート
8月21日(月) 名古屋 DIAMOND HALL
Live Report by Cocoro

 4年半振りのニュー・アルバム『レインボー』が、全米アルバム・チャートで初登場1位を獲得した夜、彼女の姿は名古屋のDIAMOND HALLにあった。サマーソニック翌日の単独公演は多くのファンで埋め尽くされ、すでに興奮に包まれていた。大歓声の中登場したのは、七色のフリンジのついたジャケットに身を包んだケシャ。オープニングの「ウィー・アー・フー・ウィー・アー」の歌いだしでは、「今夜ここには、あなたを悩ませるものは何もない。嫌なことはすべて忘れて!」とシャウトすると一気に会場のヴォルテージは急上昇。

その後「ユア・ラヴ・イズ・マイ・ドラッグ」、怪獣の被り物までもが登場する「ダイナソー」で加速する。会場がエモーショナルな雰囲気に包まれたのはライヴ中盤。「今から歌う曲は、50年以上も前のカバー曲よ。でも私にとってはとても大切なの。その曲を聴くことも、歌うことも。」そう言ってレスリー・ゴーアの1963年の名曲「ユー・ドント・オウン・ミー」を披露。4年間の沈黙の間の事を考えると、「私はあなたの物じゃない」と歌う彼女の姿に誰もが胸を打たれた。

この日のハイライトは、やはり日本での新曲の初披露。サマーソニックでは新曲が演奏されなかったため、ファンの期待は高まる中、「皆、私の新しいアルバム気に入ってくれた?」との問いに、割れんばかりの拍手と「レインボー!」という叫び声が。「アルバムからの曲をプレイするわね」と皆が待っていた言葉を口にすると、新譜の中から最も挑発的で彼女らしい「ウーマン」を日本初披露。リリース直後にも関わらず大合唱に包まれると、彼女は飛び切りの笑顔で「I Love You!!」と返してくれた。汗や口紅の付いたタオルを何枚もステージ上から投げ入れ、客席に降りては押し寄せるファンにサインまでしてくれるというサービスぶり。

彼女の大ヒット曲「ティック・トック」で本編を締めると、鳴り止まない歓声の中「ティンバー」でアンコールがスタート。この日2曲目となるカバーは、彼女にとって長年の憧れでもあり『レインボー』に収録されている「オールド・フレイムズ(キャント・ホールド・ア・キャンドル・トゥ・ユー)」で共演をしたドリー・パートンの名曲「ジョリーン」。オリジナルよりもテンポを落とし、叙情的に歌い上げられる名曲に皆が酔いしれた。

一連のツアーを共にしたバンドthe Creepiesと一緒に演奏をするのも、この名古屋公演が最後。「だから今日は本当に特別な夜なの」そう話すと、今までの思いがこみ上げたのか、思わず言葉を詰まらせた。「この曲いつも歌詞を間違えちゃうから、皆助けてね。」とラストは「ダイ・ヤング」の大合唱。名古屋の夜空に虹をかけてくれたケシャ。「See you soon」の言葉が今も残っている。

<セットリスト>
01. ウィー・アー・フー・ウィー・アー
02. ユア・ラヴ・イズ・マイ・ドラッグ
03. ダイナソー
04. ユー・ドント・オウン・ミー (1963年レスリー・ゴーア楽曲)
05. ブロウ
06. ブーツ&ボーイズ
07. ウーマン (最新作『レインボー』からの新曲)
08. テイク・イット・オフ
09. ティック・トック
=アンコール=
10. ティンバー
11. ジョリーン (1973年ドリー・パートン楽曲)
12.ダイ・ヤング

 
●ケシャ ソニー・ミュージック オフィシャル・サイト
http://www.sonymusic.co.jp/kesha
●ケシャ 海外オフィシャル・サイト
http://www.keshaofficial.com/