日本のトランスファンにとって、2018年は非常に嬉しい年であるに違いない。年明けからまだ2ヶ月程度にも関わらず、続々とトランス界の重要人物が来日公演をしている。世界的にトランスが密かに流行しており、その波が日本にもジワジワと到来しているのだ。

「トランス」と言われるジャンルの中にも、様々なものが含まれる。ゴアトランス、アシッドトランスといったトランスから、iFLYERユーザーには最も馴染みが深いであろうユーロトランスやダッチトランス、プログレッシブトランスといったトランスまで、多種多用の進化を遂げている。
そのトランスのジャンルの中でも「テックトランス」というジャンルにおいて、神的存在とされているアーティストがいる。それがJohn Askew(ジョン・アスキュー)である。


テックトランスとは、現在の西ヨーロッパではプログレッシブトランスと並ぶ主流ジャンルの1つであると言われており、世界最大のテックトランスレーベル陣を有するMark SherryやJohn Askewの盟友でテックとサイケデリックサウンドの融合でシーンの頂点に君臨したSimon Patterson、またかつてのTiestoもこのテックトランスの代表的なアーティストの一人として名を挙げることができる。

John Askewは「ザ・ボス」という愛称で知られているテックトランスアーティスト。彼がトランスDJとしてキャリアをスタートさせたのは1993年。コーンウォールで開催されていたレイヴで衝撃を受けた彼は、10代の大半を費やしたロックバンドでのギタリストとしての自分を捨て、DJのデッキに持ち替えた。

1994年にはノースロンドンの有名なアシッドハウスのクラブでデビュー、数ヶ月後にはWiltshireで開催された「Code Red」のレジデントを務めた。
その後、スロバキア、デンマーク、アメリカ、スウェーデン等、多くの国をめぐり、1999年にはShimmy Recordingsから、ブリストルで最も人気のあるテクノDJであるSimmerとコラボした作品をリリースし、高く評価された。
 

また2000年には、NYE2000において、26,000人の観衆を前にメインステージでプレイ。他にもEDC Las Vegas、Dreamstate So Cal、Luminosity、Creamfields、A State Of Tranceなど世界中のビッグフェスでヘッドライナーとして、更にCREAM、SLINKYといった一流クラブでもプレイしてきた業績を持つ。

John Askewはたった7人の厳選されたアーティストが所属・リリースをする「VII」というレーベルに所属しており、このレーベルには他にもAstrix、Simon、Patterson、Sean Tyas、Freedom Fighters、Will Atkinson、Alex Di Stefanoが所属している。


また、2001年にはDiscoverレーベルの伝説的なA&Rとして、John O'Callaghan、Sean Tyas、Bryan Kearneyなど現在のトランスシーンを代表する存在を次々と輩出。彼らが生みだしたリリースはPaul Van DykArmin Van BuurenらトップDJ達のピークタイムを長きに渡って支え続けており、John Askewはアップリフティング・トランスというジャンルを生み出したパイオニア的存在とも言えるだろう。
 

彼の最近の作品「Raven」と「Black Coffee」は共にBeatportにて1位を記録、自身のテック・トランス・サウンドの新たなる進化を示した。
 
 

数々のオリジナルやリミックスに加え、2つのアーティストアルバム、6つのコンピレーション、そしてBBC Radio OneのEssential Mixなど、まさに究極のクレジットの持ち主。
 

トランス界のレジェンドJohn Askewが2018年の日本に刻みつける鋭いテック・トランスをお見逃しなく。
 

The Church of Trance feat. John Askew @ UNIT

日時:2018年4月20日(金)11:00〜
会場:代官山UNIT 東京都渋谷区恵比寿西1-34-17 Za House B2F
料金:前売3,000円 当日3,500円 
出演:John Askew