Virtual Self(ヴァーチャル・セルフ)という名を知らない方は、まだ多いかもしれない。しかし、Porter Robinson(ポーター・ロビンソン)の名を知らない iFLYER 読者は少ないのではないだろうか?

Virtual Self は、アメリカ出身のプロデューサー/DJで、なんと18歳にして「Say My Name」のリリースで、世界的にその名を知らしめた早熟なアーティスト Porter Robinson の別名義。活動開始から半年を過ぎ、2018年5月に初来日公演を行うこととなった。
 

2011年には Skrillex のレーベル OWSLA と契約し、シングルの「Spitfire」をリリース。2013年、音楽雑誌 DJ タイムスでは、アメリカで最も優秀な DJ として紹介されている。また、Avicii、Lady Gaga の公式リミックス等も担当している。
 

彼の音楽は、重めのビートから美しくエモーショナルなサウンドまでを巧みに使いこなすエレクトロニックサウンドが特徴だが、ボーカロイドを採用したり、日本語を使ってみたりと、様々な面で日本文化やオタク趣味が伺い見え、アニメ文化、ゲーム文化で育ってきている我々日本人からしてみると、より親近感を覚えやすいアーティストではないだろうか。
 
 
 

Porter Robinson が音楽活動を始めるきっかけとなったアーケードゲーム「ダンスダンスレボリューション」

この Porter Robinson が音楽を始めるきっかけとなったのは、コナミのアーケードゲーム「ダンスダンスレボリューション(DDR)」のBGM。これに興味が湧いて、12歳の頃から自身も作曲を行うようになったという。つまり「ダンスダンスレボリューション」との出会いは、Porter Robinson の人生においてターニングポイントのようなものであったに違いない。
更に Porter Robinson は日本のアニメやオタク文化にも造詣が深く、日本でも社会現象となった「魔法少女まどかマギカ」「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」等のアニメがお気に入りだとか。


また、2016年には、フランスの音楽プロデューサーである Madeon(マデオン)とコラボした「Shelter」をリリース、こちらのMVは、日本のアニメ制作会社 A-1 Pictures が製作し、数々のアニメ作品にて作画監督や原画を務めるアニメーターの赤井俊文が監督を、美術は「攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX」等の背景を手がける竹田悠介が担当し、エモーショナルで美しいアニメーションストーリー仕立てとなっているが、このなんと脚本も Porter Robinson が書き下ろしているものだとか。
 


そんな Porter Robinson が己の音楽活動の原点に立ち返り、そしてまた趣味全開で活動しているのが、Virtual Self としてのプロジェクトである。
Virtual Self としての活動は、2017年に始動したばかりだが、同年11月には1st EP がリリースされている。1st EPには、2000年代のエイベックス系トランス、姫トランス、ハードコア・トランスといった、DDR 系トランスからインスパイアされていることは一目瞭然なサウンドと Porter Robinson ならではの叙情的サウンドがミックスされ、懐かしくも最先端のサウンドに仕上がっている楽曲の数々が収録されている。
 
 

DDR の生まれ故郷である日本で行われる、Virtual Self として初となる今回のライブは、恐らくは Porter Robinson名義 でのライブ同様、いやもしかするとそれ以上に気合が入りまくった濃密な時間となるに違いない。
DDR 好きも、 Porter Robinson 好きも、そしてトランス好きもレトロゲー解雇厨も、見逃せないライブになりそうだ。

Written by きのや

VIRTUAL SELF

日時:2018年5月31日 (木) DOOR: 18:00 START: 19:00
料金:
1Fスタンディング¥7,900 (税込、入場時別途ドリンク代) 
2F指定¥8,900(税込、入場時別途ドリンク代) 
VIP ¥18,000 (税込、入場時別途ドリンク代/アーティストとのミート&グリート、ラミネートパス、1Fスタンディング)
会場:赤坂BLITZ 港区赤坂5-3-2 赤坂サカス内
出演:VIRTUAL SELF(Porter Robinson)