STYLINE、TOMMIE SUNSHINE、WOLSH による新曲「GET LOUDER」が、7月20日に Styline のレーベル The Power House からリリースされた。EPを含めると9曲目となり、約1年かけて制作されたというこのトラックは、エレクトリックなボーカルと、これからの夏フェスで聴けば思わず踊りだしたくなるような一曲に仕上がっている。このトラックはまさに Styline の Power House、Tommie Sunshine のアッパービート、Wolsh のベースサウンドが完璧にマッチしたトラックである。

Beatport
https://www.beatport.com/release/get-louder/2327097
 
 
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Styline はドイツ出身の DJ/Producer である。Power House という自身のジャンルでトラックを制作しており、この Power House ​というのは、ハウスミュージックをベースとし、エネルギッシュなサウンドが特徴となっている自身のラジオ番組、Power House Radio の他にも Kryder がホストを務めるKryteria Radio などで フューチャーされたり、Power House Guest Mix がアップされたりしており、今後更に活躍するであろうアーティストの1人である。2017年 1001Tracklists で発表された TOP150 Producers の118位にもランクインしている。

今回、iFLYERでは 新曲発表前の Styline にインタビューを行った。Styline ​について、もっと知ってもらえる良い機会になればと思う。


 
iFLYER: iFLYERの読者に向けて自己紹介をお願いします。

Styline: ハロー!僕はドイツ出身の DJ/Producer、Styline(スタイライン)だ。僕は、Power House というジャンルのサウンドを開拓し、トラックを制作している。現在はバリに住んでいるんだけど、もうバリには3年も住んでいて、僕のホームになりつつあるよ。iFLYER にはスペシャルサンクスだね、こうやってインタビューの機会を設けてくれて、それから僕のインタビューを読んでくれているみんなも本当にありがとう!

iFLYER: いつ頃から producer/DJ のキャリアを積み始めたのですか? また、どういったきっかけで音楽業界に足を踏み入れたのですか?

Styline: DJ を始めたの14歳〜15歳くらいの時で、自分が持っていた音楽コレクションをミックステープにし始めたのがきっかけだ。そこから高校を卒業するまで自宅で練習をして DJ のスキルを磨いていたよ。高校を卒業してから世界旅行をしたりしていたんだけど、ただ純粋に音楽を楽しむためにクラブで DJ をし始めた。そういった経緯があり、さまざまな国を巡って最終的に中国に辿り着いた。そして上海に落ち着いたんだけど、そこで世界的に有名なクラブの1つ、M1NT でレジデント DJ になったんだ。音楽制作にもすごく興味があったから、それもやり始めたんだけど、そんな中で見つけたのが Power House サウンドだ。Styline として音楽をリリースし始めたのは3年位前からなんだけど、そこから僕自身も Power House もどんどん成長していっている。
 

Pretty much sums up last week!!

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iFLYER: どういったジャンルやアーティストに影響を受けていますか?

Styline: Power House というサウンドを開拓するにあたって影響を受けたのは、5年前の UK ハウスサウンドだね。Disclosure や Mark Knight、こういったアーティストから大きな影響を受けたよ。多少商業的なミュージックでもあるけどすごくクールで、それでいて活力に満ちたエネルギッシュなサウンド、それが僕にとっての Power House かな。

iFLYER: ご自身の音楽を Power House としてカテゴライズされていますが、どこから Power House のアイディアが生まれたのですか?

Styline: 僕自身は自分のサウンドについてすごく理解している。典型的なハウスでもないし、商業的なハウスでもない、アンダーグラウンドなサウンドでもない。だけど僕のサウンドはそういったさまざまなサウンドの狭間にあるという感じだね。ハウスミュージックがベースだけど、活力に満ちたエネルギッシュなサウンドも含まれてる。最初は理解するのは難しいかもしれない、だけど Power House は僕自身のサウンドだと思っているよ。



iFLYER: Power House とはあなたにとって、どういった意味を持つのでしょうか?

Styline: 僕にとっての Power House の意味は、自分自身のサウンドで、自由に自分を表現できるって事かな。

iFLYER: まだ日本でプレイされたことはありませんが、日本のファンからメッセージを貰ったりしますか?

Styline: そうだね、SNS などで日本のファンから沢山メッセージを貰うよ。特に昨年、Kid Massive と一緒にトラックをリリースしたあたりから、更に日本のファンからのメッセージが増えたと感じる。みんな知っていると思うけど Kid Massive  は何度も日本に行っているよね。彼のレーベル Get Down からリリースした僕のトラックは、彼のレーベルではとても知名度の高いトラックの1つになったと思うよ。
本当に毎週のように Instagram に日本のファンからメッセージを貰うんだ。僕の新曲リリースの日に Twitter でリリースに関するツイートを一番最初に日本語で見ることも多いね。恐らく、Spotify で一番最初に新曲を聴ける国だからだと思うけど。

Styline - Take Me Higher (Kid Massive Remix)​

iFLYER: 今後、日本でプレイする予定はありますか?

Styline: もちろんだよ! 日本でプレイしたいよ! 日本のファンは音楽に関してすごく詳しいし、クラブはすごく素敵みたいだし、クラブに来ている人たちはすごくワイルドだってよく聞くんだ。近いうちに必ず行きたいと思っているよ!
 
iFLYER: ご自身の Instagram の写真やストーリーでは、いつも笑顔でハッピーでに見えますが、そういったポジティブなエナジーはどこから来るのですか?

Styline: 基本的に僕はハッピーな人間なんだよね。そういったハッピーな様子を見せることも、みんなとハッピーな気分を共有することも大好きなんだ。自分がポジティブでいれば、それが他人にも伝染すると思うし、誰かに影響を与えることができる表現の1つだと思う。

一般的に、何て言うか……みんなそれぞれ違うとは思うけど、僕は結構社交的な性格だと思う。それから僕は感情が顔に出やすいから、僕のその時の感情をすぐに読み取ってもらうことができると思うんだよね。いつも僕はどんな場所に置かれても、自分でその状況を作り出すようにしている。それから、いつも僕のそういった良い点、笑顔でいたりポジティブマインドでいることで、他の誰かを元気づけたり彼らの態度を変えたりできると信じている。
それらと同じで、僕が DJ ブースにいて DJ をしているときも、僕のエナジーをみんなに渡すつもりで DJ している。そうすると、みんなもエナジーを僕に返してくれるんだ。
 

STYLINE X TOMMIE SUNSHINE X WOLSH - GET LOUDERについて


iFLYER: Tommie Sunshine とのコラボアイディアはどうやって生まれたのですか? どちらが先に連絡を取って、このコラボ曲が生まれたのですか?

Styline: このトラック "Get Louder” は、最初のピースは僕が作ったよ。最初にコンタクトを取ったのは Wolsh だね。その後 Wolsh が Edit した。いい感じにできあがったんだけど、僕たちの中でまだ何かが足りない気がしていた……特徴的なトラックの要因が欠けてる気がしたんだよね。

それで、Tommie だったら僕たちが作ったこのサウンドを気に入ってくれるんじゃないかって考えて、彼にトラックを渡したんだ。彼はすごく気に入ってくれたんだけど、彼も僕たちと同意見で、何かが足りないと思ったみたいなんだ。Tommie とは去年の ADE で 会ったんだけど、Tommie はこのトラックに対するアイディアをシェアしてくれた。それをトラックに反映させて改良に改良を重ねたんだ。そして、僕たち3人のスタイルを合わせた、クラブ仕様のこのトラックが完成したんだ。
 

iFLYER: 音楽界のレジェンドTommie Sunshie と一緒に楽曲を作成する事についてはどう思いましたか?

Styline: Tommie はおそらくこの業界ですごく素敵な人物のうちの1人だね。彼とは本当に長い時間、ずっと話していることができる。Electric Music の歴史、現在の音楽シーンについて、トラックについて、更には政治についてまで、様々なことを話すよ。Tommie はこの業界のトップにいながらも、新しいプロデューサーたちを積極的にサポートしてくれる。そういった部分を僕はとても素晴らしいと思っている。彼がそんな風に振舞えることに感銘を受けているよ。おそらく、彼が僕にトラックのアイディアを与えてくれていなかったら、このトラックを完成させることを諦めていたんじゃないかと思う。彼がこのトラックに参加してくれて本当に嬉しい。だからリリースが楽しみで仕方ないよ。

iFLYER: アーティストとコラボする上で一番難しいことはなんですか?

Styline: そうだね、僕はものすごく自分のプロダクションについて厳しいんだ。そこが他のアーティストとコラボするときに一番難しい部分かな。ミックスやマスタリングに関しては特にそうだね。コラボトラックを制作するとき、初期段階ではとても簡単なんだよね、サウンドの形を作っているから。だけどトラックが完成に近づいてくると、とても難しくなってくる。なぜかと言うと、みんながそれぞれの意見に歩み寄らなければならないからだ。



iFLYER: 今後コラボしたいアーティストはいますか?

Styline: 次のステップである Styline リリースは、“The Front” とか “Get Louder” のようなサウンドのリリースになると思う。D.O.D Future Jackサウンドからものすごく影響を受けているから、Dan と一緒にコラボできたらいいなと思っているよ。Will K もそうだね、素晴らしいプロダクションで、彼は最高なトラックを作っているよね。他のアーティストだと CID や Steff Da Campo ともコラボしてみたい。それから Kryder のトラックのオフィシャルリミックスも作った。それも近々リリースになると思う。こういったことが、今後他のアーティストともコラボできるきっかけになればいいなと思っているよ。



Interviewer​:SAORIMILK

Styline
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