2013年より、オフィスワーカーのメンタルバランスを整えることを主眼としたオフィス向け BGM『Sound Design for OFFICE』を、展開してきた USEN(ユーセン)
『Sound Design for OFFICE』は、これまで「働き方改革」の一環として、 残業時間を削減するために、 終業時間をコメント放送で気付かせるアプローチをしてきたとのことだが、現在は東京芸術大学と共同研究し「終業する気分を促す効果のある音楽」の制作を目指しているとのことだ。



東京芸術大学音楽学部音楽環境創造科の亀川徹教授、 丸井淳史准教授と共に実施したこの共同研究では、 帰宅を促す音楽の音響的な特徴を明らかにすることを目的として、以下の手順で実施された。 

1. 900人のオフィスワーカーにWEB調査を行い、 終業時刻における仕事の捗り具合などによる、 いくつかの状況を想定し、 各状況の心理状態について心理測定尺度を用いて分析

2. 得られた心理状態の指標とイメージが合致する既存楽曲を USEN の制作スタッフが選定

3. 選定された楽曲の整合性を、 東京芸術大学音楽学部音楽環境創造科により評価、検証

なお、楽曲はこの研究結果を踏まえて USEN で作曲、編曲、収録を行い『Sound Design for OFFICE』のサービス開始5周年の期間中である2019年1月までに発表される予定となっている。

「終業する気分を促す効果のある音楽」というと、日本での閉店ソング(帰れソング?)としてお馴染みとなっているのは「蛍の光」「夕焼け小焼け」「遠き山に陽は落ちて」あたりが思い浮かぶが、果たしてこの共同研究により発表されるのはどのような音楽なのだろうか。気になるところだ。


ちなみに他国の例を挙げると、例えばアメリカでは特に決まった閉店ソングはないようで、商店では直接的な「そろそろ閉店なので帰ってください」というアナウンスが掛かり、バーやクラブでは帰って欲しい時間になると店中の明かりをつけて眩しくして客を追い出したりするそうだ。


 『Sound Design for OFFICE』https://sound-design.usen.com/