第62回グラミー賞は Billie Eilish(ビリー・アイリッシュ)が、デビューアルバム『When We All Fall Asleep, Where Do We Go?』と代表曲 "Bad Guy" で、最優秀レコード賞最優秀アルバム賞最優秀楽曲賞最優秀新人賞の主要4部門を独占し、最優秀ポップ・ヴォーカル・アルバム賞を含めて5冠を達成。
 

39年ぶり史上2度目で女性としては史上初、なおかつ史上最年少での主要4部門を独占することとなったわけが、その偉業を達成した瞬間、最優秀レコードにノミネートされた他のアーティストとともにスクリーンに映し出された彼女がブツブツと何かを呟いていたことに気付いた方もいたのではないだろうか。
 

Billie Eilish は「Please don't be me, please(お願い、私じゃない、お願い)」と呟いていたのだ。

最優秀楽曲賞を受賞した際のスピーチでは「他にも受賞に値する素晴らしい楽曲があるけど、本当にありがとう」と話しており、他のアーティストに受賞して欲しいという謙遜の気持ちが言葉に出ていたのかもしれない。

また、実の兄であり彼女のプロデューサーである Finneas(フィニアス)最優秀プロデューサー賞(ノンクラシック)を含む5冠を達成している。

18歳でアーティストとしての最大の目標とも言えるグラミー賞受賞を達成してしまった Billie Eilish だが、受賞後のインタビューで「次に目指しているものは今はわからない。私はこの瞬間を味わうだけ。次にやりたいと感じることをやるだけかな。その時の気分だね」とコメント。新世代ポップアイコンはこれからどこに向かって行くのか。


Written By TAKERU SHIGYO