タピオカドリンクが大好き過ぎる中国・上海の18歳の少女が、1か月間、毎日2杯のタピオカドリンクを飲み続けた結果、5日間昏睡状態に陥ったと、The Sun が報道している。

タピオカは日本でも依然として爆発的な人気を誇り、様々なタピオカ店がオープンしてきた。新型コロナの影響でタピオカ店も一時は営業自粛となっていたり、外出自粛要請の影響で客足が遠のいていたとはいえ、Uber eats での注文も可能であるタピオカ店も多く、家にいながらして相変わらずのタピオカ生活を送っていたというファンも多い。

しかし、このニュースを見る限り、タピオカ好きの方は飲みすぎに注意が必要だ。


18歳の少女の医師によると、この少女は昏睡状態で病院に運ばれた5月2日時点で、体重が125kgあり、血糖値はなんと正常値の25倍であったという。

少女の母親によると、少女は甘い飲み物が大好きで、1ヵ月間毎日約1,600円程使用し、タピオカを始め、コカ・コーラなどを購入して飲んでいたとのことだ。
中国・上海での物価は日本と異なるが、毎日「1,600円分の甘い飲み物」は、かなりの量であることは間違いない。仮に日本の物価で計算したとしても、タピオカ2杯、コーラ500m x 4本程度になる。

救命救急室の医師は、少女が昏睡状態に陥った原因は「血糖値がかなり危険なレベルまで上昇し、高血糖となってしまったため」であると報告している。

少女は無事退院、体重は激減

この少女が意識を失う1週間ほど前、少女の家族は、少女に喉の渇きや吐き気、頻尿などの症状があったと伝えている。この症状は、糖尿病性ケトアシドーシスとして知られる症状の1つであるとのことだ。

この少女は人工呼吸器と血液透析を受け、5日後に昏睡状態から回復した。6月1日には、少女の状態は安定し経過観察のため別の病院へ入院、その後、少女の体重は約35kg現象し「タピオカは一生飲まない」と約束して無事退院したそうだ。

 

とんでもない砂糖の量……タピオカミルクティーの真実

タピオカティーは元々は台湾の飲み物で、お茶をベースに牛乳、果物、果汁をブレンドしたものにタピオカの粒を加えたものである。
タピオカは芋のでんぷんを加工したもので、胃では消化されにくく、腸まで届くため、腸を刺激し腸内環境を整える働きがあると伝えられている。


Channel News Asia のレポートによると、タピオカミルクティー用のお茶である約500mlの黒糖入りミルクには約92gの砂糖が使用されているとのことで、これは320mlのコカ・コーラの約3倍にあたる砂糖の量。ちなみに、世界保健機構(WHO)によると、大人1日あたりの砂糖摂取量は25gまでが望ましいとされているため、500ml のタピオカミルクティーだけで考えても、1か月間毎日約67g以上も過剰に砂糖を摂取していることとなる。

更にこの少女の場合、タピオカドリンク2杯+その他の甘い飲み物も飲んでいたため、砂糖の摂取量はとんでもないことになっていたことは確実だ。


タピオカ関連のニュースはこの少女の事件だけではない。
今年の1月には、13歳の少年がタピオカティーを飲み、タピオカに含まれるデンプン質を体内で消化できず、緊急手術をして取り除く手術が行われた、というニュースや、昨年6月には、14歳の少女が大好物のタピオカを飲んで、やはりタピオカが消化されず、更に5日間便が出ず、胃と腸がタピオカだらけになっていたとの報告も……。

どんなに好きでも、過剰摂取は体に良くない。タピオカドリンクを毎日飲んでいる方は、ぜひ注意して欲しい。