アメリカ出身のスーパースター DJ/Producer、Kaskade(カスケード)がアメリカ・ラスベガスにある有名ナイトクラブ「KAOS Nightclub」を相手の訴訟を起こしたことにより Kaskade のレジデンシー契約の1公演辺りの価格が明らかになってしまった。

訴訟の経緯

実は、KAOS Nightclub には悪い噂が流れており、何の前触れもなく昨年11月に突然閉鎖された。KAOS Nightclub はそれまでの経営で約5000万ドル(日本円約53億円)の損失を出していたと噂されている。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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KAOS Nightclub の閉鎖により、レジデント契約を交わしていた Kaskade を含む DJ たちは公演が不可能となり、契約書等に記載のあった出演料も支払われておらず、大きな損害を受けた Kaskade は、KAOS Nightclub を相手取って訴訟を起こした。ちなみにこの訴訟は昨年12月のものである。

訴訟の内容

Kaskade の弁護士はキャンセルされた公演の支払いを求めて訴訟を起こしているが、KAOS Nightclub 側は、閉鎖された時期に他のクラブで公演した際の書類や公演費、更にラスベガスのその他の有名ナイトクラブ Wynn、Hakkasan、Tao と交わした書類を提出するように要求しているとのことだ。だが Kaskade の弁護士は「この要求は、我々が訴えている内容と全く関係のない書類で、合理的に計算された書類ではない」との理由でこの要求を却下。

一方、KAOS Nightclub 側は「Kaskade 側が請求している損害額は、他のラスベガスにあるクラブに出演した際の出演費から相殺されるべきだ」と主張しているとのことだ。

Kaskade の公演費とは...?

Kaskade が訴訟を起こしたことに、こういった一連の流れが表沙汰になったわけだが、Billboard によると、KAOS Nightclub ​​が突如閉鎖された際、Kaskade は同クラブで更に37公演を開催するはずであったとのことで、その合計金額は約795万ドル(日本円約8億円)となっており、1公演辺り約21万5,000ドル(日本円約2,300万円)に相当する。つまり、Kaskade の出演費まで公になってしまったわけだ。


一般的に、会場もしくは主催者側から突然キャンセルされた場合、その公演の穴埋め公演を探すことはそう簡単ではない。多くの会場は何か月も前から予定が入っており、穴埋めをするための公演を探す際に、アーティスト側には選択肢や交渉の余地がほとんど残っていないからだ。

また、主催者は「公演費の全額を支払う」ことは暗黙の了解であるのと同時に「レジデント契約期間中は、ラスベガスから160キロ以内でショーを行わない」という契約書にも Kaskade はサインしていたとのことだ。
 

Kaskade

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