米国国土安全保障省(DHS)は、外国人アーティスト向けの「0」と「P」のアーティストビザ申請を含む一部のビザ申請手数料に、大幅な引き上げを課すという提案を最終決定した。

アメリカ国内で活動する外国人ゲストアーティストは、個人の外国人アーティスト向けの「O」ビザ、または外国人アーティストグループ、アメリカを拠点として国際的に活動するエンターテインメントグループに参加する個々のエンターテイナー、相互交流プログラム等向けの「P」ビザを取得する必要がある。

「O」ビザの申請手数料ごとは、各申請ごとにこれまでの金額である460ドルから705ドルに53%の値上げ、「P」ビザは460ドルから695ドルに51%の値上げとなる。

アメリカの多くの非営利芸術団体は、この12月からの規定改正に異議を唱えるために、DHS に陳述書を提出している。

「芸術組織とアーティストは、重要な公共サービスを提供し、米国中に大小のコミュニティで外国のゲストアーティストを非常に価値の高いパフォーマンス、教育イベント、文化プログラムで紹介することにより、国際外交を推進している」

「国際文化交流は、多様な視点を独自にサポートし、国際平和と相互理解に貢献する。外国人アーティストをアメリカに招待することにより、アメリカの聴衆は多様な芸術的才能を体験でき、米国のアーティストが海外で活動するための支えとなる環境を奨励している」

更に、この新たな変更では、1つの請願で一緒に申請できる人数が25人までに制限されるため、そのグループ(アーティストチームやオーケストラ、バンド等)が大人数である場合、多くの請願書が必要となる。

そして、1,440ドルを払うことにより通常では数ヶ月掛かる移民局の手続きを15日間で処理する制度である「特急審査(Premium Processing Service)」は、これまで15歴日で処理されてきたが、今後は15営業日に延長されるとのことだ。