世界の様々な都市で開催されている世界的大型フェスで、世界3大フェスの1つとも言われる、Insomniac 社の看板フェス「Electric Daisy Carnival(エレクトリック・デイジー・カーニバル/通称 EDC)」。毎回ファンの期待を裏切らないラインナップや、独特でカラフルなデコレーション、まるで大人のディズニーランドのような幻想的世界観に圧倒され、リピーターとなるフェスファンも多いダンスミュージック・フェスで、現在は新型コロナウィルスの影響でなかなか計画も立てられないが、フェスティバルが再開した際には iFLYER としても参加をお勧めしたい、世界的 EDM フェスの1つだ。

今回は、そんな EDC の歴史についてご紹介したい。「EDC っていつから始まったの?」「最初のラインナップって?」「いつからこんなに大きくなったの?」「日本での開催は?」等、フェスティバル初心者からフェスの達人まで知っておきたい様々な疑問を1つずつ解説していこう。
 

EDC の開催場所は?

Electric Daisy Carnival(※以下 EDC)は、2011年からアメリカ・ネバダ州ラスベガス・モータースピードウェイ(様々な種類のレースコースを持つ複合型サーキットレース施設)内で開催されてる EDM フェスティバルだ。モータースピードウェイで開催されているため、上空から見ると、下の写真のように 1つの枠の中で開催されているように見える。しかし、もちろんこの施設の中には、いくつものセットや LED デコレーション、観覧車やジェットコースターなどのアトラクションもあるため、相当な広さであることは言うまでもないだろう。

EDC の始まったきっかけ

EDC は「音楽とアートを活用し、みんなをインスパイアさせたい」との想いからスタートしたそうだ。音楽の重要性はもちろん最も高いが、それ以外にも参加者は会場内にてカラフルな光を放つ「アート」にも触れることができるのが EDC の特徴だ。3次元構造の建物、暗闇で光るカラフルなデコレーション、LED をふんだんに使用した動植物など、フォトジェニックなアートをあちらこちらで目にすることができる。


更に EDC の会場内では、カーニバルのようなパフォーマンスをするパフォーマーが至る所に登場する。更に、スリル満点の乗り物や、リラックスできる観覧車のようなアトラクションも会場内で楽しめる。


最終的な EDC のゴールは「ダンスフロアでも会場の別の場所でも、人々が繋がり合う場所になってほしい」というものであるそうだ。
 

記念すべき EDC の第一回目の開催 

EDC が公式にスタートしたのは1997年。アメリカ・ロスにある会場 "Shrine Expo Hall" にて、記念すべき第1回目の EDC が開催された。2001年には、カリフォルニア州外では初開催となる、アメリカ・テキサス州にて開催されている。

▼1997年、"Shrine Expo Hall" にて。左端に居るのが  Insomniac 社の CEO、Pasquale Rotella​ 氏

2005年には「neonGARDEN」「bassPOD」「cosmicMEADOW」「circuitGROUNDS」「kineticFIELD」といった、今では EDC ファンであれば「あ、あのステージね!」と頭に浮かんでくるほどアイコニックな名前となったそれぞれのステージ名が名付けられた。

▼kineticFIELD

2009年には、アメリカ・プエルトリコにて EDC が初開催された。2010年には、アメリカ・LA の会場 "Los Angeles Memorial Coliseum" そして "Exposition Park" を使用し、2日間に渡って開催され、合計18万5千人もの参加者が来場し大成功を収めた。

▼ EDC 2010年のラインアップ

▼ 2010年の会場マップ

そして 2011年、EDC は現在の開催場所でもあるネバダ州・ラスベガス、モータースピードウェイ へ会場を移し、3日間のフェスとして開催された。2011年以降は今年の新型コロナによるキャンセルを除き、毎年開催されている。

▼ EDC 2011年ラインナップ

Insomniac 社の CEO、Pasquale Rotella(パスカーレ・ロッテラ)って...? 

世界のダンスミュージック界を牽引するフェスやイベントを開催するイベント会社 Insomnic 社の CEO であるアメリカ出身の Pasquale Rotella(パスカーレ・ロッテラ)氏。90年代にロスで開催されていたアンダーグラウンド・ダンスミュージックイベントに参加しインスピレーションを受けた彼は、1993年に Insomniac 社を創立。

▼ 1992年、Pasquale Rotella 氏

彼が最初に主催したイベントは、ウェアハウス(倉庫)で毎週行っていた約300人程度のパーティーであった。彼は、パーティー内のポジティブなエナジーと、ユニークな環境に掻き立てられ、彼自身で全てのオペレーションを行っていた。会場を探しから始まり、会場内の装飾、アーティストのブッキング、フライヤーの配布など……ありとあらゆる運営を彼自身で管理していた。
そして、今では Insomniac 社は、フェスティバル、イベント、コンサート等で年間100 万人以上の観客を楽しませる一大イベント企業へと上り詰めたのである。

▼ 1993年 ウエアハウスで行われたパーティーの様子

Insomniac 社の代表的なイベント EDC では、2015年には3日間で40万人以上の来場者を記録し、「北米最大の音楽フェスティバル」のタイトルを獲得すまでになっている。

更に彼は、2013年~2015年まで Billboard が発表する「最も権威のある人物」にも選出されており、同誌では彼を「EDM Power Player(EDM・パワー・プレイヤー)」部門 1位、"EDM 部門" の最も影響のある人物」で 2位の座を取得しており、世界から注目を浴びて成功を収めた EDM フェス界のパイオニアの 1人と言っても過言ではないだろう。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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>>EDC 開催直前!INSOMNIAC 創設者の PASQUALE ROTELLA へインタビュー!​

 

日本における EDC の開催

EDC が日本へ初上陸したのは、今から3年前の2017年。"ZOZO マリンスタジアム" & "幕張海浜公園 EDC 特設会場" を使用し、2日間に渡って開催され、その後2018年、2019年と続いて開催されている。(2020年は新型コロナウイルスの影響のせいか、10月23日現在開催については発表されていない。)

EDC Japan 開催の週には、必ず都内主要クラブにて "プレパーティー" や "アフターパーティー" が開催されている。更に EDC Japan 開催日程はゴールデンウィーク付近ということもあり、開催前後も含めた期間中、連日パーティー三昧になれるお祭りウィークのように感じている EDM ファンやフェスファンは多いことだろう。

また、日本で活躍している多数のアーティストたちが EDC Japan に出演しているのも日本ならでは。ローカルアーティストが世界の大型フェスでプレイしているのを見るのは嬉しいものである。

▼ 右:2018年 左:2017年 のタイムテーブル

▼ EDC Las vegas

オススメの関連 YouTuber 

Party Fish(パーティー・フィッシュ)
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iFLYER ユーザーにはお馴染みのフェスガール Party Fish は、EDC には何度も参戦しているフェスの達人。EDC Las vegas の様子や、現在の彼女の様子をYouTube にアップしているので、ファッションや本場 EDC への参加方法などをぜひ参考にしてみては?

▼EDC LASVEGASに行ってきた!​

▼EDCLVのチケット・シャトルバスってどうすればいいの? EDC LASVEGAS に行ってきた!

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そして、もちろん Insomniac 社の YouTube も必見。現在は、ライブ配信も行っているためその動画であったり、EDC のオフィシャルトレーラーやアフタームービーを閲覧する事も可能なため EDC の興味がある方はぜひチャンネル登録をして下準備をしておこう!

▼EDC Las Vegas 2020 Official Trailer​

▼EDC Japan 2019 GMO Recap movie​

さて今回は EDC の歴史や EDC について簡単に解説してみたが、EDC の魅力が伝わっただろうか。事前にフェス情報やフェスの歴史などを調べてみたり、関連のイベント等で EDC に参戦するダンスミュージックファンの友だちを作っておくと、当日のフェスが何倍も楽しくなることは間違いなし!
ぜひフェスが再開した際には、EDC に足を運んでみてはいかがだろうか。
 

Insomniac / EDC Las Vegas

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