ヒップホップ・デュオ OutKast（アウトキャスト）メンバーの André 3000（アンドレ・スリーサウザンド）と Big Boi（ビッグ・ボーイ）が、覆面 bass music デュオ ATLines（エーティーエリアンズ）に対して商標侵害訴訟を起こしたと Billboard が伝えている。

エイリアンの覆面を被ったデュオ ATLines は、OutKast が1996年にリリースした２枚目のアルバム『ATLiens』と同じ名前をアーティスト名として使用していたが、この訴訟内容は「OutKast が作成する前は、文化用語集では使われておらず、存在もしていなかった。被告による ATLines の商標の使用は、混乱や誤解を招き、または公衆を欺く可能性が高い」としている。
 
同アルバムタイトルは、アルバム収録曲タイトルでもあり、Spotify では現時点で1億8600万回以上の再生回数を保持している。訴訟でも「OutKast の最も有名で評価が高い曲の一つ」と述べられており、またデュオの ATLiens が DJ セット内にて同曲を繰り返しプレイしていたことも非難されている。
 
André 3000 と Big Boi も、ATLiens のトレードマークであるマスクを標的にしており、訴訟では、このマスクが両グループのアイデンティティを巡る混乱を招いていると主張。OutKast の弁護団は「紛争の有効的な解決を交渉」しうようとしたと伝えられているが、ATLiens は引き続き「紛らわしい方法で」この名前を使用していたとのことだ。

被告の二人組はマスクを着用して演奏し、身元を隠しているため、消費者は被告のメンバーが原告と同一人物、あるいは少なくともなんらかの繋がりがあるだろうと誤解するだろう」と OutKast の弁護団は述べている。つまり、OutKast の二人は ATLiens の中の人あるいは関係者だと思われることが耐えられなくなり訴訟に踏み切ったようだ。

ATLiens は現在までに、この訴訟についてのコメントを公式発表していない。