米チケット販売会社 Ticketmaster（チケットマスター）にて、チケット購入者のアカウントからチケットが消えてしまうという事例が発生した。Ticketmaster は、チケット購入者からこの件に関して多数の報告を受けているとのことだが、この問題は今年初めに発生したデータ漏洩が原因であるということも明らかになった。

チケットを盗まれた被害者たちは、コンサートやミュージカルなど、さまざまなイベントのチケットの盗難にあったと報告されており、チケットの消失によって多くの人が大きな経済的損失を被っている状態にあるとのことだ。ある被害者は、家族が$1,200（約18万円）以上のチケットを正体不明のアカウントに転送されて失ったと語っており、また他の被害者はギフトとして受け取った Pink (ピンク）のコンサートチケットを失ったという。さらに別の被害者は$3,500（約52万円）相当の Tayler Swift（テイラー・スウィフト）のチケットがアカウントから盗まれたと訴えている。


報告の増加は、このデータ漏洩によって多数のユーザーアカウントが危険にさらされている可能性を示唆しているとし、また「ShinyHunters」と呼ばれるハッカーグループが Ticketmaster から1.3テラバイトのデータにアクセスし、クレジットカード番号や支払い情報などの機密情報を入手したと主張しているとのことだ。

この事件により、米ライブ・エンタテイメント企業 Live Nation（ライブネイション）および Ticketmaster に対し、独占的慣行を訴える集団訴訟が起こされている。Ticketmaster 側は、この漏洩でユーザーのパスワードは侵害されていないと主張しているが、被害を受けたユーザーの数が増加していることから、プラットフォームのセキュリティに対する懸念は高まっている。