今年オリンピックが開催されてりるブラジル・リオデジャネイロ。

日本も順調に、金メダルを獲得しており、水泳や柔道の競技では、史上初など歴史を塗り替えるメダルを獲得している。

一見、「スポーツ」を通した各国の熱い戦いと見えるが、オリンピックは、エレクトロニックダンスミュージックと歴史を持つ特別なイベントである。
Tiëstoがオリンピックの開会式をDJパフォーマンスをした初のエレクトロニックミュージックアーティストであるなど、音楽とも関係性が深いのである。

そこで今年のリオ・オリンピックとエレクトロニックミュージックを中心に音楽との関係性を読み解く。

ベルギーの音楽アンバサダーとしてオリンピックに参戦したNetsky



Netskyは、ドラム・アンド・ベースの世界でその名を刻んだ名プロデューサーの一人。
今年のオリンピックでは、自国を代表した音楽アンバサダーとしてオリンピックの地へと足を運んだのだ。
音楽アンバサダーとは、母国の選手たちが演技を終えた際に、DJを通して舞台を盛り上げたり、オリジナル曲を通してオリンピックのイベントに出演する国を代表してオリンピックに参加する一人なのだ。



Netskyが母国に選ばれた理由は、もう一つある。彼の音楽の可能性と才能だけでなく、若者層(ミレニアム)をファンの代表格とするエレクトロニックミュージックを通して、オリンピックをより若者に浸透させたいという狙いもあるようだ。

Netskyは、Digital Farm Animalsとグラミー賞受賞者のMacklemoreを迎えた「Rio」などの大ヒット曲をリリースした後、アルバムも発売し、ヨーロッパを中心に有名であるが、まだ世界的にはその知名度は浅い。今回のオリンピックでの偉業を機に、是非とも一人でも多くの人に知っていただきたいアーティストの一人である。
 
 

オリンピック開催中に流れるT-MobileのCM楽曲はSteve Aoki Remix



オリンピック開催中に流れるT-MobileのCM。
そのCMのテーマ楽曲は、Soundgardenの由緒ある一曲「Spoonman」のSteve Aoki Remixである。

リオ・オリンピック出場をかけたアメリカ選手権の入場曲に抜擢されたBassnectar「Timestretch」

今年のリオ・オリンピックの出場をかけたアメリカでの国内選手権の入場曲に抜擢されたのがBassnectarを代表する一曲「Timestretch」。
 
 

アメリカ代表の「ゆか」競技の体操選手Laurie Hernandezの準備運動中の楽曲ジャンルは、エレクトロニックミュージックとヒップホップ

プエルトリコ出身の16歳ながら、アメリカを代表して選手としたLaurie Hernandezは、金メダルを獲得している。

彼女は、大会前に、自分をウォームアップするための楽曲としてエレクトロニックミュージックとヒップホップを聞いているということをFox News Latinoに明かしている。

ミーティングや大会前の緊張を抑えるために、EDMやDrakeのようなラップミュージックを聞くという彼女。このようなジャンルの楽曲が選手のメンタル面でもサポートを見せているようだ。
 
 

アメリカの各アーティストが大会前に聞く音楽って何?

今年のオリンピックに出場している選手は、THUMP CANADAに、大会前に自分を落ち着かせるために聞いている楽曲を話している。

陸上選手Aaron Brown(アメリカ代表)
聞く音楽ジャンル

ほとんどの選手は、演出の直前に、気分を上げるためには、やっぱりハイテンポの楽曲が最適だよね。そんな僕は、大会直前用の「Game Time」っていうプレイリストがあって、こんな楽曲を入れているかな。

Kanye West - Amazing
Drake - 9
Partynextdoor - Options
Drake - Charged Up
Drake - Summer Sixteen
Kanye West - Welcome To Heartbreak
Tricky - Past Mistake
Ricky Hil feat. The Weeknd - Nomads
The Weeknd - Initiation
Michael Jackson - Earth Song
Kanye West feat. Pusha T - Runaway
Rolling Stone - The Weeknd
Eiffel 65 - I'm Blue
Banks - This Is What It Feels Like
Yuri Kane - Right Back
Fetty Wap feat. Drake - My Way
Lil Wayne - Go DJ
Desiigner - Panda
Kanye West - Father Stretch My Hands Pt. 1 & Pt. 2
 


ラグビー選手Bianca Farella(カナダ代表)
聞く音楽ジャンル

ほとんどTOP 40かな。Ariana Grandeの楽曲とか好きだよ。でも、レイヴっぽい、ダンスビートの楽曲にも最近ハマっているよ。最近Trap NationでCarnageの楽曲を発掘して、今一番大会前の気分を上げるために最適の楽曲の一つだよ。

あと、私たちのラグビーチームには、チーム楽曲があるの。今は、Aviciiの「Hey Brother」だよ。例えば、入場する際の楽曲とかとして使用していて、とくにチーム全体が歌詞と共感できて、この曲をチーム楽曲としているよ。
 


サイクリスト選手Kate O'Brien(カナダ代表)
聞く音楽ジャンル

やっぱりウォームアップのときは、アップテンポの曲が必要だから、ダンスかエレクトロニック寄りの楽曲がいいね。Calvin HarrisとかTiëstoがとくにお気に入り。

スピード・スケート選手Eddy Alvarez(アメリカ代表)
聞く音楽のジャンル

アップテンポの楽曲を中心としているが、その中でもMartin Garrixの「Animals」がお気に入り。

金メダル4冠を史上初の水泳選手として偉業を刻んだMichael PhelpsはBeatsヘッドフォンを愛用


過去のオリンピックでは、Sol Republicのヘッドフォンを着用していたアメリカを代表するMichael Phelps選手。
実は、2012年のロンドン・オリンピックでは、自らがデザインしたSol Republicのヘッドフォンを着用していた。その際にも、Steve Aokiとのプチ企画も実行している。
 


そのデザインに関するインタビューの際にも、Green Dayが最初に買ったカセットテープであって、朝はヒップホップ、運動前にはテクノとジャンルを聞き分けていることを話している。今年のリオ・オリンピックで何を聞いていたかは定かではないが、音質にこだわったヘッドフォンで大会に備える彼の姿もあった。

アメリカ代表チームは、カープールカラオケを敢行!

アメリカ代表の水泳チームは、練習のときから聞いている音楽に対する想いをカラオケで表現したビデオも公開している!好きな楽曲を車内でかけ、それに対して口ずさむCarpool Karaokeを実施!
 


このように様々な形でエレクトロニックミュージックが選手たちを陰で支えていたことがわかるだろう。
次のオリンピックは、東京での開催も決定しており、スケートボード、野球、空手、サーフィン、ロッククライミングなどの5種を追加する予定であり、ますます動向が注目される。