2018年1月1日に今年20週年を迎えた名盤20枚。前回お送りした前半に加えて、今回は後半をお送りしたい。
(前回のタイトル&リンク)

1998年にはまだこの世に生を受けていない人も、この20年があっという間に感じられる人も、現在の音楽シーンのトレンドと比較しながら20年前の名盤の数々を聞いてみてはいかがだろうか?

R.E.M. - Up

11枚目のオリジナルアルバム。ドラマーのBill Berry(ビル・ベリー)の脱退とその後の混乱を反映してしまったかのような、地味で内省的なトーンながら、R.E.M.の一面がむき出しになっているといえるアルバム。スウィートなラブソングである5曲目の「At My Most Beautiful」はまごうことなき名曲。
 

Beck - Mutations

生のバンドサウンドをフィーチャーした6枚目のオリジナルアルバム。歌そのものを重視した内容で、カントリーやフォーク、ボサノヴァやシャンソンなどのエッセンスを取り入れた、Beckの職人的な作曲能力の高さを感じさせる作品。リードトラックは「Cold Brains」と「Nobody's Fault But My Own」。
 

Brandy - Never Say Never

当時、天才と言われていたMonicaとの最強タッグで大ヒットした「The Boy Is Mine」が収録されているアルバム。Billboard(ビルボード)でなんと13週間もの長期間、連続で首位を獲得した。

Hole - Celebrity Skin

NirvanaのKurt Cobain(カート・コバーン)の妻としても有名なCourtney Love(コートニー・ラブ)率いるHoleの3枚目のオリジナルアルバム。今作は昔の恋人The Smashing PumpkinsのBilly Corgan(ビリー・コーガン)が5曲、共作として参加している。荒々しくて激しいが、メロディーはキャッチーで聴きやすいポップ性のあるアルバム。
 

Elliott Smith - XO

ボーナストラックにして、もっともよく知られた一曲「Miss Misery」が収録されているElliott Smithの名盤。透き通るような唯一無二の歌声、素朴なメロディーと爪弾くギター、飾らない歌詞…何もかもが素晴らしい。90年代、ギター一本で渡り歩き消えていった、孤高の名シンガーソングライター最高の名作。

Autechre - LP5

Autechre(オウテカ)の作品の中では異質。全体的にAutechreらしくないように見えつつ、しかしやっぱりAutechreにしか作れない、というユニークな作品。近い時期に出ているとはいえ、EP7とはガラリと経路が違うのが面白い。LP5のような異質な作品が最も王道らしいということに、彼らの存在自体がどれほど異端なのかが現れているのではないだろうか。
 

Tortoise - TNT

ポスト・ロックといえばTortoise(トータス)、と言われるほどに、ポスト・ロックのパイオニア的存在なのが彼ら。そしてTortoiseといえば「TNT」のアルバムが真っ先に挙げられるだろう。まさにポスト・ロックの名盤であるこのアルバムの中でも、特に表題曲の「TNT」はジャズの要素を基調にした名曲である。シンプルながらに印象に残るリードギターは、まるで映像のない映画音楽といった感じ。音で様々な情景が浮かんでくるような味わい深い作品。

 

Destiny's Child - Destiny's Child

誰もがご存知のBeyoncé(ビヨンセ)が在籍していたグループのデビュー・アルバム。さすがにBeyoncéは今ほど存在感を発揮しておらず、協調性の中での彼女の魅力が垣間見えるという意味でも新鮮。バラード中心のアルバムだが、バラード以外の曲も素晴らしくガールズグループのデビュー盤としては好印象。以降の作品との違いを意識してみるのも楽しい。
 

Black Star - Mos Def & Talib Kweli Are Black Star

Mos Def(モス・デフ)と、Talib Kweli(タリブ・クエリ)によるニューヨークのラップ・デュオ、Black Star(ブラック・スター)のファースト・アルバム。Talib Kweli(タリブ・クエリ)と親友のトラック・メイカーであるHi-Tek(ハイ・テック)がアルバムの半数を手がけている。曲ごとに明確なメッセージ性を打ち出しているのも特徴。

Boredoms - Super æ​

最後の1枚は日本人で終わろうと思う。日本よりむしろ海外での評価が高く、Sonic Youth(ソニック・ユース)やNirvana(ニルヴァーナ)等の初期のグランジ勢から、Beastie Boys(ビースティ・ボーイズ)、Aphex Twin(エイフェックス・ツイン) まで、その交友関係は多岐に渡るBOREDOMS(ボアダムス)。トライバルなリズムとシャーマン的な声にトランス、ノイズギターが融合した、とんでもなくロックな作品!日本が世界に誇るバンドの名盤。