2017年7月20日、世界中に激震が走った Linkin Park のメインボーカル Chester Bennington の死。
Linkin Park のファンだけでなく多くの人が悲しみにくれていたが、その中でも一番辛かったのは彼の家族と Linkin Park のメンバーだろう。

突然の死から1年、その Linkin Park で盟友 Chester と共にボーカルを担当していた Mike Shinoda(マイク・シノダ)SUMMER SONIC 2018 のメインステージである MARINE ステージに出演した。


もちろん Fort Minor やソロでの楽曲も盛り上がりはしたが、やはり注目を集めたのは Linkin Park の曲。
Mike Shinodaが、一曲一曲を大切そうに歌う姿が印象的だった。


彼のセットの中でも特に感動を呼んだのが "In The End" の弾き語りだった。
この曲の直前の MC では手紙を読みながら「この1年サポートしてくれてありがとう。応援してくれて、とても感謝してます。これからもよろしく!」と日本語で挨拶。大型ビジョンからちらっと見えた彼の手紙にはローマ字で書かれた日本へのメッセージ。父親のルーツでもある日本への思いがひしひしと伝わった。

その後には「チェスターのパートはみんなで歌って」と話し、それを聞いたオーディエンスはもちろん大合唱。涙を流すファンも多く見受けられた。
"In The End" のプレイ中には Mike Shinoda が顔を伏せるシーンもあり、Chester とのことを思い出しているように思えた。

終盤に披露した "Bleed It Out" では、日本の代表的なアニメのポケットモンスターのキャラクターでもあるピカチュウの被り物をつけていた。これも実はChesterが生前インスタグラムにもアップしていたもので、Chester への思いを馳せながらも少し悲しいムードが漂う MARINE ステージを少しでも和ませようとした、Mike Shinoda なりの粋な計らいなのかもしれない。
 

 

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最後の曲は"Runnning From My Shadow"
歌いながら階段を降り、オーディエンスがいる柵に登る。オーディエンスにもみくちゃにされながら熱く歌うその姿は "One More Light" の PV に映る Chester を彷彿とさせるものだった。


Linkin Park に関わる全ての人が、ここ一年を辛い気持ちで過ごしたのではないだろうか。しかし、Mike Shinoda はしっかりと前へと進み続けていることを改めて確認させられたライブとなった。我々も悲しい過去を乗り越え、彼と共にこれからも前へ進み続けようではないか。

Written by TAKERU SHIGYO