人気エレクトロニック・ミュージック・プロデューサーの James Blake(ジェームス・ブレイク)が、音楽業界がテクノロジーから受ける影響や、それによってアーティストがどのような影響を受けているか、更に SNS 時代のマイナスな側面についての考察を共有した。

ユニバーサル・ミュージック・グループが、同社と契約するアーティストのカタログを TikTok から削除するという思い切った決断を下したことにより、音楽業界のより伝統的な団体と新たなプラットフォームやテクノロジー間の戦いは、ここ数週間で大きな障害に突き当たった。ストリーミング、ソーシャルメディア、人工知能の進化する側面がニュースの見出しを飾る中、James Blake は、その変化がミュージシャン自身にどのような影響を与えるのかについて率直に語っている。

以前、James Blake は、TikTok で Frank Ocean(フランク・オーシャン)の「Godspeed」をカバーする動画でバイラルとなったが、投稿された動画の音声が「original sound」と表示されているため、アーティストには一円も入ってこなかった上に、ほとんどの人はそれが James Blake によるものだということすら知られなかったとのことだ。
 

僕が常に目にしているのは、「幸運にもバイラルになることができたら、その露出を利用して別の方法で収入を得ればいい」ということだ。ミュージシャンは音楽を通じて収入を得ることができなければならない。

良い音楽が欲しいのか、それとも金を払った対価が欲しいのか?

質の高い音楽が欲しいなら、誰かがお金を支払わなければならない。ストリーミングサービスは適切な支払いをしておらず、レーベルはこれまでよりも大きな取り分を望んでいて、ただ座してバイラルになるのを待っているだけであり、TikTok は適切な支払いをしておらず、ほとんどのアーティストにとってツアーの費用は法外に高額になっている。

洗脳が功を奏し、今では人々は音楽は無料だと思っている。

ちなみに、このモデルの強みを活かすには、毎週ストリーミングにドロップする高速な合成音楽を作成する方がコストが掛からないため、このモデルがミュージシャンに全くお金を払わずに AI で生成された音楽をどのように準備しているかに注目して欲しい。