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    SAT, 06 Oct 2018

    plug (24 Hours)

    @ Red Bull Music Studios Tokyo / TOKYO, JAPAN

    Allmix
    Awich
    /
    Carpainter
    /
    DJ CHARI
    /
    DJ RINA
    /
    Jin Dogg
    /
    kZm
    /
    MARZY
    /
    Masayoshi Iimori
    /
    MonyHorse [YENTOWN]
    /
    PETZ
    /
    Seimei
    /
    DJ SHINTARO
    /
    ShioriyBradshaw
    /
    starRo
    /
    Steffen¥oshiki (Dosing)
    /
    WATAPACHI (PROPERPEDIGREE)
    /
    Young Coco
    /
    Yo- Sea
 
9月22日〜10月12日(金)まで、約1ヶ月にわたって開催される RED BULL 主催の都市型フェス「RED BULL MUSIC FESTIVAL TOKYO 2018」。多種多様なジャンルのアーティストたちが、趣向を凝らしたステージやテーマを軸としたライブ、ちょっと変わった視点からの演出等で音楽シーンを盛り上げる、革新的な音楽フェスである。

その中でも今回、特に注目を集めているのが、TOKYOミュージックシーンの "イマ" を代表するクリエイターたちによる、24時間ノンストップライブ配信プログラム「plug」だ。


このプログラムは、2013年 に DJ の世界 No.1 を決める大会「Redbull Thre3style」において、史上最年少かつアジア人初の World Champion に輝いた DJ の SHINTARO が主催するもので、TOKYO ミュージックシーンを代表するクルーたちが次々に出演し、DJ をリレーしていくというもの。
 

出演アーティストには、YENTOWN、TREKKIE TRAX、BCDMG、Dosing、PROPERPEDIGREE、tokyovitamin……と、とりあえずこのプログラムを見ておけば、現在の TOKYO の最もトガっていて最先端でフレッシュな人気アーティストたちを把握してもらえるのではないか、というようなラインナップが揃っている。

今回、iFLYER ではこの「plug」を主催する SHINTARO 氏にインタビューを行い、現在のTOKYO ミュージックシーンについて、そして「plug」というプログラムにおいて DJ SHINTARO が目指すところはなんなのかを、じっくりと掘り下げてみた。
 

Q:今回、このplugという企画が開催されることになったきっかけを教えてください。

SHINTARO:最初は、Red Bull Music Festival のプロジェクトリーダーの方から、やりたい企画はないかと尋ねられて、思いつきで言ってみたら意外に皆が面白そうだと賛同してくれたのがきっかけですね。元々、配信の企画はやってみたいと考えていたんで、タイミングも良かったです。


Q:タイトルの「plug」に込められた意味やテーマは?

SHINTARO:せっかくなんで、他にはない名前にしたかった。でも自分、イベントの名前とか決めるの不得意なんですよ……(笑)。それで、友達に頼んで何個か案を出してもらいました。

「Plug」は翻訳すると「繋ぐ」という意味の言葉です。24時間という長い時間の間に出演してくれるたくさんのアーティストを繋ぐ、という意味を込め、また電気に繋げさえすれば何でもできる、という意味も込めました。
他には東京発、日本発という意味を込めて「area 81(81=国際電話をかける際の日本の国番号)」という案もありましたけど、あまりにも男臭過ぎるんでやめましたが(笑)。



Q:plug は24時間休むことなく続けられるプログラム内容となっていますが、24時間続けてやる意義を教えてください。

SHINTARO:最初はパッと出てきたアイデアで、何となく「24時間でやり続けたら面白いかな」と思ったのがきっかけだったんですが、改めて「本当に24時間で良いのかな?」と考え直してみたときに、お客さん側としても、例えば24時間テレビを見ていて自分も参加しているような、出演者を応援したくなるような気持ちになって視聴してもらえるかな、と。

決められた短時間でカチッと決めてやる普段のショーとはまた違ったものにしたかった。ライブで出たとこ勝負、リレー形式でドタバタもありつつ、「ああ、こういう風に作っているんだな」という背景を感じ取ってもらえたら良いですね。普段のライブよりもリラックスした、カジュアルな雰囲気も楽しんでもらえたらと思います。

Q:とはいえ、24時間だと体力的にも大変そうですね。

SHINTARO:自分は寝ないで24時間頑張ります。普段から泳いだりして体力作りしてるんで、大丈夫です(笑)。


Q:なぜクラブやライブハウスでのライブではなく、ライブストリーミング生配信という形にしようと思ったのでしょうか? ライブの方が、お客さんの反応などが見えてモチベーションにも繋がるのでは、と思ったのですが。

SHINTARO:確かにライブの現場でやるのは楽しいんですが、自分の場合、現場だとお客さんやクラブ、国、コンセプトなど、その現場ごとに合わせながらという感じになるため、どうしても自分のやりたいことは80%ぐらいに抑えなければならないんですよね。ライブストリーミング配信なら、自分のやりたい世界観を100%出していけると思ったんです。
また、今回 Red Bull Music のサポートを得られるからこそ、今のダンスミュージックシーンはこうなっているんだよ、ということを、もっとたくさんの人に知ってもらいたいなと思いました。ライブに来れる人、来れない人、様々だと思いますが、ストリーミング配信なら幅広い人たちに見てもらえるんで。


Q:今回「plug」に出演するアーティストは「TOKYOミュージックシーンの “イマ“を代表するクリエイター」という基準で選ばれているとのことですが、ずばり、現在の TOKYO ミュージックシーンはどのような状態にあると考えていますか? また、世界のミュージックシーンの中ではどのような立ち位置にあるのでしょうか?

SHINTARO:東京というか、日本の音楽シーンはガラパゴス化してるかな、と思っています。歴史が長い分、日本独自の文化が発達していて、日本だけの範囲内で考えている人も多いんじゃないでしょうか。また、東京はクラブカルチャーがニッチで、ジャンルごとに細分化されていて、断絶されている感がありますね。ジャンルに縛られがちな部分もあると思います。

今回出演してくれるアーティストは、HIP HOP ベースながらもジャンルレスに活動しているアーティスト、世界水準で物事を考えている人たちが揃っています。海外から注目されていたり、世界で活躍してるアーティストも多いです。starRo さんや TREKKIE TRAX は LA 等でも活躍していますし、tokyovitamin​ もアーティスト単体というよりクルーでの動きを主軸としている点が海外っぽかったり、最新のカルチャー感がある。


自分は仕事で海外に行くことも多いのですが、「海外から見た日本」という視点も交えて、日本ばかりではなく世界から注目されている各クルーを、もっと幅広い人たちに紹介できたらと思います。

また、特定のアーティストのファンで見てくれた視聴者の方が、これをきっかけに別のアーティストも知ってもらえたら良いですね。選択肢が増えることは楽しいことだと思いますし、それぞれの良さがあるんで。

実は、今回の出演者は自分の家にもよく遊びに来てくれるアーティストが多くて(笑)。各アーティストごとにそれぞれテイストは違いますけど、界隈ではみんな仲良く繋がっているんで、和気藹々とした雰囲気も楽しんでもらえたら良いですね!



Q:視聴者の方には、どのような点に注目して視聴してもらいたいですか?

SHINTARO:タイムテーブルにはこだわって作っていて、24時間のうち、昼と夜とでガラッと雰囲気を変えていこうと思っています。クラブのタイムテーブルとは違って最初から大物が登場したり、出演クルーの友だちなんかもスタジオに遊びに来てくれると思いますので、ご期待ください。結構凄いゲストが飛び入りで参加する予定もあります。また、DJ がかける音楽が周囲にどのような反応を与えるのかという点にも、画面越しに注目してもらいたいです。

それから、Twitter を通して視聴者からビートを募集して、それを出演アーティストが使ってライブをする、ということも考えています。既存のビートでリクエストを出してもらっても良いし、自作のものでも OK、アーティストの指名も可能です。それがきっかけで、好きなアーティストと後日コラボできるかも……? という可能性もありますね(笑)。

Twitter では、スタジオにいるアーティストたちへの質問も受け付けていて、それを YENTOWN MARZY が拾って、カジュアルな感じでインタビューしたりもするので、ぜひ投稿してみてください!
 


Q:最後に、SHINTARO さんから見た RED BULL MUSIC FESTIVAL とは?

SHINTARO:これまで RED BULL は、スポーツやアスリートにフォーカスしたイベントや、RED BULL MUSIC ACADEMY のような玄人向けのイベントを多く開催しているイメージもありましたが、RED BULL MUSIC FESTIVAL はもっと一般向けの音楽やカルチャーにフォーカスしているんで、自分としてはとても嬉しいですね。出演アーティストは本物でカッコイイ人ばっかりだけど、カジュアルに、そして行き過ぎず、現在の TOKYO の音楽カルチャーを皆に知ってもらえる良い企画だと思います。
 

plug (24 Hours) 

日時:2018年10月6日(土)12:00 〜 10月7日(日)12:00
会場:ライブストリーミング配信
料金:無料
出演:Awich (YENTOWN), Carpainter (TREKKIE TRAX), DJ CHARI, DJ RINA, Jin Dogg, kZm (YENTOWN), MARZY (PROPERPEDIGREE / YENTOWN), Masayoshi Iimori (TREKKIE TRAX), MonyHorse (YENTOWN), PETZ (YENTOWN), Seimei (TREKKIE TRAX), SHINTARO, ShioriyBradshaw, starRo, Steffen¥oshiki (Dosing), WATAPACHI (PROPERPEDIGREE), Young Coco, Yo- Sea (BCDMG) ...その他