昨年11月には自身のバンドを率いての来日公演を行い、ロックなパフォーマンスを見せ、その豊富な名曲の魅力と素晴らしいピアノ演奏とヴォーカルで日本のファンを楽しませてくれたエルトン・ジョン。その時のバンド・メンバーもレコーディングに参加した、待望のニュー・アルバム『ワンダフル・クレイジー・ナイト』が本日発売された。
 
エルトン・ジョンの70年代の名作『黄昏のレンガ路』(「風の中の火のように」、「土曜の夜は僕の生きがい」収録)や『ホンキー・シャトー』(「ロケット・マン」収録)がそうだったように、旧知のバンド・メンバーと共にわずか17日間(ほぼ1日1曲のペース)でレコーディング、オーヴァー・ダブはほとんどなしという、レコーディング中のエネルギーがダイレクトに伝わる作品となっている。
 
本作も、48年間に亘るングライティングのパートナー、バーニー・トーピンとの共作で、前作『ザ・ダイヴィング・ボード』(2013年、全英・全米共にTOP 5)、前々作のレオン・ラッセルとのコラボ・アルバム『ザ・ユニオン』(2010年)に続き、エルトン・ジョンとT・ボーン・バーネットとによる共同プロデュース作。
 
“ぼくは前よりもっと太いひと筆で人生を彩っている/笑いも冗談も容易くやってくる/そんな今思うのは/過去を振りかえる時間など無駄だということ”、“今は 見下ろすよりも上を見上げている“ と歌うファースト・シングル「ルッキング・アップ」他、人生において非常にハッピーだという現在のエルトン・ジョンの心境が反映された、まさに“アップテンポでハッピーで喜びに満ちた”アルバムとなっている。
 
アルバム・ジャケットのエルトン・ジョンの表情にも、それが現れている。