Tue, 18 Mar 2025
日本の多種多様なアンダーグラウンドシーンから培われた、サイケデリックかつヒプノティックなエリーのスタイルは、ジャンルの両端を巧みに行き来し、常に最新の注意を払いながら転がるようなパーカッションの層、彼女が何度かプレイしたことのある「Future Terror」のようなレイブの密集したエネルギーと雰囲気、それらがハイブリットされた容赦のない激しさをもっている。それは、2つの国のカルチャー、複数のハイフンで表現されるクリエイティブなキャリア、カテゴライズに抵抗するアイデンティティを持つ彼女自身の多様な背景を反映している。
彼女は今、“omni + directional” という全く新しいイベントコンセプトに目を向けている。このパーティーのコンセプトは、彼女自身のキャリアで示してきたように、音楽が様々な境界を打ち破り、新たな道を切り開く本質的な可能性に根ざしている。最初のゲストは、Smoke MachineとOrganik FestivalのレジデントDJである台湾のDiskonnectedで、タイのSunju Hargunとアムステルダムを拠点とするBete Hiraが続く。
男性優位の社会における女性として、年功序列文化のある国における若く野心的なアーティストとして、あるいはモデルとしてのキャリアが目立つためにDJとして軽視されてきた人物として、彼女は過去10年以上にわたって挑戦を続けてきた。しかし、このようなハードルや、それに伴うレッテルに直面しながらも、彼女は常に、自身が信頼に足るDJであることを証明してきた。
彼女の芸術性には成熟が見られる。それは、毎回のギグに向けた厳格な準備に見られるダンスフロアーへの敬意であり、彼女のセットに織り込まれる、頭をひねるような予測不可能な演出に込められた新たな実践であり、そして単純に、職人気質で培われた高度なスキルとテクニックであり、音楽と音楽を紡ぐ瞬間ひとつひとつに聴こえる。
2024年、国際的な存在感と世界的な名声を高めるELLI ARAKAWAが、東京テクノ・シーンの強力なアンバサダーであることに異論を唱える人は少ないだろう。... More Biography