キュートな顔立ちにセクシーな肉体美という最強ビジュアルに加え、シンガー/ソングライター/プロデューサー/ダンサーとしてマルチな才能が存分に発揮された2014年発売のファースト・アルバム『アクエリアス』でセンセーショナルなデビューを飾った新世代ストリート・プリンセス=ティナーシェ。現在、自身のシングル「プレイヤーfeat.クリス・ブラウン」や、フィーチャリング・アーティストとして参加しているスネークヒップスのシングル「オール・マイ・フレンズ feat.ティナーシェ&チャンス・ザ・ラッパー」も大ヒット中の彼女だが、現在行っている全米ツアーから完売&大熱狂の連続となったニューヨーク公演の最新ライヴレポートをお届けする。



「ベイビー・ジャネット」の異名を取るティナーシェが、2作目『ジョイライド』のリリースを控えて、クラブ・ツアーを敢行中だ。3月12日は、マンハッタンの老舗クラブ、ウェブスター・ホールに登場。1500人のグランド・ボールルームを即完にした。オープニングのジャーコイが場を温めた30分後、ライトが再び落ちる。「ティナーシェ! ティナーシェ!」のコールが自然にわき上がった。23才の彼女のファンは、10代後半からアラサーという印象。キレのあるダンスで知られているせいか、ダンサーらしいグループが目立つ。アフリカ人の父親と白人の母親を持つティナーシェのファンは、見事に肌の色が入り交じっており、小柄な彼女に親近感が沸くのかアジア系も多い 。超人気シットコム『トゥー・アンド・ハーフ・メン』にも出演していたので、子役時代からのファンもいそうだ。
「ライド・オブ・ユア・ライフ」でショウがスタート。鼻にかかったソプラノ・ボイスなのに、ライヴではリップシンク(口パク)なし。頼もしい。声を張り上げずに声量をコントロールしながら感情を伝えるのは、ジャネットーアリーヤ―ブランディの系譜だ。女性ダンサー4人を従えてのダンスは、曲の振り付けというより独立した表現方法と言える完成度で、最新ヒット「プレイヤー」で共演しているクリス・ブラウンを思い出した。ビヨンセ/リアーナの両巨頭時代のR&B寄りのポップ・ディーヴァは、明確な個性—例えば、アリアナ・グランデの圧倒的な歌唱力など——がなければ生き残れない。次世代に属するティナーシェの場合、ダンサブルだけれどEDMに流れないクールな音楽性と歌の表現力、均整の取れた体からくり出すダンスが武器だ。ジャネットの「ザッツ・ザ・ウェイ・ラヴ・ゴーズ」を自己流にアレンジした後、「ファイアーズ&フレイムズ」を歌い切るカッコ良さは23才とは思えないほど。そこからダンスチューンに流れ込んで、出世作「2オン」で締めた。クールでセクシー、可憐さも同居するティナーシェは、男女ともに人気がある。超セクシー路線の大先輩ニッキ・ミナージュやケイティ・ペリーがツアーのオープニング・アクトにティナーシェを起用した理由が分かった。ジョイライド・ワールド・ツアーは、5月に日本へ直撃する。新作と一緒に楽しみにしていよう。
15/03/2016  TEXT BY MINAKO IKESHIRO
 

そしていよいよ今年5月には、昨年3月の<SPRINGROOVE>での初来日以来約1年振りの、そして自身初となる単独来日公演が実現する。東京/渋谷DUOにて2夜連続で、ティナーシェを間近で体感できる今回のライブは絶対に見逃せない。
 

 
 
【来日公演情報】
日程: 2016年5月17日(火)・18(水)
会場: 東京 渋⾕duo music exchange
18:00開場 / 19:00開演
チケット: オールスタンディング6,500円(税込/別途要1 ドリンク)
一般プレイガイド発売日: 2/6(土)
企画・制作・招聘: クリエイティブマン
<問>クリエイティブマンTEL:03-3499-6669
http://www.creativeman.co.jp/