All Photo Credits: Masanori Naruse​

The Chainsmokers
、初の日本フェス出演を迎えた8月20日(土)SUMMER SONIC TOKYO DAY 1。
 


前日には、フィリピン・マニラのMall Of Asia Arenaにて完売公演を実施し、フェス初日の当日に日本現地入りを果たした二人。
今回のアジアツアーには、Justin BieberやKrewellaとも交友関係のあるプロのカメラマンRory Kramerも同行し、全米ツアーのFriendzone Tour以来のコンビでの活動となった。

今年のSUMMER SONICのBEACH STAGEは、単なるエレクトロニック系ミュージックのアーティストが集合したステージではなかった。初のコラボとなるシンガポールを代表するクラブフェスZOUK OUTとの共同制作でのZOUK OUT STAGEが実現したのだ。

そのZOUK OUT STAGEの大トリを飾ったのが、The Chainsmokersの二人。
彼らのキャリアは、DIM MAKに所属する頃から始まっているが、特にここ数年で再ブレイクを果たしている。本人たちも、「Roses」をきっかけに、自分たちが目指していたアーティスト像・目標としていた固有の音楽スタイルをやっと構築できたとBillboardのインタビューでも話している。

まさに、The Chainsmokersとして軌道に乗った二人の待望の来日公演。
アメリカのトップフェスにも出演し、UK & Europeツアーを控える彼らの日本での2都市公演は、超待望来日公演となった。



The Chainsmokersの出番になると、ビーチステージもビジュアルやLEDライトがより際立つ野外ナイトクラブのような雰囲気に。

今回のセットは、オリジナル曲、リミックスだけでなくAndrewがMCをしながら、巧みに様々な音楽ジャンルをかけたオールマイティーなセットを披露!



終始ファンサービスにも応え、ある時には、「FUCK DONALD TRUMP」と叫んだファンの声もしっかりと聞き取り、「僕も同意見だよ!FUCK DONALD TRUMP」と言い放ったAndrew。ファンとの交流をMCを通しながら会場を盛り上げるThe Chainsmokersらしいフルエンジンのセットとなった。

Where my Roses squad at?

そして、Andrewが「Rosesスクワッドはいるかーい?(Where my Roses squad at?)」という一言で幕開けしたのが、誰もが待ち望んでいた生の「Roses」ライブセット。今チャート破りのプラチナムディスク認定された「Roses」をかけると観客のテンションもMAXに!しかも、それがまさかの、Justin Bieber「Love Yourself」とのmashupに!The Chainsmokersの大切な友であり、カメラマンでもあるRory Kramerの共通友人の楽曲のmashupを選択したところも、他のアーティストのサポート敬意を感じるところだ。会場全体が歌詞を口ずさみながら、一体となる空気感がそこにあった。
 


そこからは、Andrewが「New Yorkホーミーのみんなはどこかな?ここは、日本だけれど、僕らのルーツでもあるニューヨークらしい曲を聞いてね。(Where my New York homies at? )」と言葉を挟みながら、EP Bouquetにも収録されている「New York City」を披露。彼らのルーツでもあるニューヨークへのオードとも言えるプログレシッヴでメロウな楽曲である。多くの生粋のThe Chainsmokersファンも歌詞を口ずさんでいた。
 


そして、その後には、「今の僕らは、LAを拠点にしている。だから、ここでカリフォルニアヴァイブズをかけちゃうよ!」とカリフォルニアを思わせる楽曲も披露。

そして、トロピカルな楽曲をかけたあとには、Andrewが「トラップ好きのみんなはいるかな?(Where my trap squads at?)と声をかけ、トラップで一気に会場もクラブの雰囲気に。「Don’t Let Me Down」は、トラップ要素もあり、まさにジャンルに無敵なThe Chainsmokersという一面も見せてくれた。
 


そこからは、ニューヨーク出身である彼らだからこそ、ヒップホップ楽曲も挿入。Desiigner「Panda」Valentino Khan「Lunchbox」とmashupさせたPanda vs Lunchbox (The Chainsmokers Mashup)A$AP Ferg & Future「New Level」Skrillex & WIWEK「Killa」(Slushii Remix)などをかけていた。

今回のセットは、まさかの楽曲?!と観客もびっくりと同時に大盛り上がりのmashupをかけてくれた二人。Pierce Fultonの代表曲とThe Chainsmokersも大好きだというG-EazyをmashupしたPierce Fulton 「Kuaga」/ G-Eazy「Me Myself & I」The Chainsmokers mashupもかけてくれた。その直後に、DJ Snake「Propaganda」TJR & Nom De Strip Remix、DJ Fresh「Gold Dust」Flux Pavilion Remix、Lookas & Crankdat「Game Over」などとにかくエンジン全開の二人。



そんな中、The Chainsmokersのファンであれば、誰もが待ち望んでいた彼らの代表的なリミックスもかけてくれた。
Smallpools 「Dreaming」The Chainsmokers Remixは、その明るい曲調やタイトル名のDreaming=夢みるというポジティブな題名とは、真逆に歌詞は、落ち着きのない若者の葛藤など描いており、その両極端な思いが際立つ切ない一曲でもある。
 


またMikky Ekko「Kids」The Chainsmokers RemixGuy Sebastian「Like A Drum」The Chainsmokers Remixもかけ、まさにThe Chainsmokers結成時からの根強いファンたちの要望にも応えていた。そこには、会場をトラップらしいハイな時からチルで感慨深い歌詞でロウな時など一種の冒険のようなセットの流れを作っていた。



また彼らが予想もしてなかった社会現象を起こした「#SELFIE」のBotnek Remixをかけると、Andrewが「この曲が嫌いな人は、中指を立てろ(辱・憤激などのジェスチャー)〜」と叫ぶ。そうなのです。多くの人は、The Chainsmokersを「#SELFIE」で知っているかもしれませんが、彼らは、「Kanye Feat. Siren」「Let You Go」「Waterbed」など多くの質のある楽曲をリリースしているので、ぜひともそちらにも目を向けていただきたい!
 


その他にも、オリジナル曲The Chainsmokers & Tiësto「Split (Only U)」、The Chainsmokers 「Inside Out Feat Charlee」The Chainsmokers「Until You Were Gone」Tomorrowland 2016で最もかけられたGarmiani「Bomb A Drop」、Cesqeaux「Wylin Part 2」など多くの楽曲を見事な形で融合してくれた。

アーティストとしてだけでなく、個人的に思い入れの強い影響のある楽曲をかけていることも、セットリストの流れからも伝わり、The Chainsmokersらしさが全面に出たセットは、ZOUK OUT STAGEのトリという大役を果たす以上の出来栄えに。

そして、もちろんどのファンも望んでいた大ヒット曲の「Don’t Let Me Down」「Closer」をMashupしてくれた。
 


今回のセットに更にエネルギーを与えたのがビジュアル。The Chainsmokers本人たちもかなりこだわるというステージ演出。
サマソニ公演では、AndrewとAlexのプレス写真素材を写したり、昨年の全米ツアーの名称でもあるFriendzoneをテーマにしたチャットメッセージのビジュアルであったり、Rory Kramer作成のCloserのリリックビデオなど歌詞・テーマ性をしっかりと踏まえた魅力のあるビジュアルも全面に出ていた。

観客も踊っていたり、歌詞を口ずさんだり、The Chainsmokersの旗を掲げたり、各々の形でセットを楽しんでいた。それだけ、どんなジャンルの客層にも応えるのがThe Chainsmokersのセットの魅力の一つ。

Amsterdam Music Festival 2016の出演も決定し、今後のThe Chainsmokersの活躍から、ますます目が離せない!

是非、この日にかかった楽曲が詰まった特製プレイリストをAWAよりお楽しみ下さい!