6月8日、アメリカ人 DJ / プロデューサーの Jauz(ジョーズ)が、Twitter に「みんなにシェアしたい内容がある」と、長文を投稿した。これまでもこういったことを話したくても、どう言葉にすれば良いのか分からずにいたが、やっと言葉にできたので……と、下記のツイートを投稿。
 

(抜粋)

長い間話したいと思っていたことがあったんだけど、なかなかうまく言葉にできずにいた想いがあった。今から僕が書く内容は、読んでる君がミュージシャンであっても、ファンであっても、誰であっても共感できることだと思うんだ。


僕は今までフェスティバルに行ったことがなかった。音楽活動を始めて最初の4年間は寝室に籠ってずっと音楽を作っていた。フェスでプレイするまでは、そのフェスには行かないと誓っていたんだ。


実際に生まれて初めていくつかのフェスに行ってみた。そこで僕は、新たな事実を知った。ダンスミュージックには、ポジティブなパワーを生み出したり、家族のようなコミュニティーがあったり、そして僕がいる音楽の世界はこういった世界なんだということに気が付いたんだ。


みんなにとって、ショーに行ったり、イベントやクラブ、フェスなどに行くのは現実とはかけ離れた、良い意味で逃げ場になっているんだと。そういった場所に行くことによって、今抱えている問題を忘れさせてくれたり、明日嫌なことが起こるかもしれないという心配を取り除いてくれたり、そしてその瞬間だけに感じられる純粋な幸福を味わえる場所なんだ。


僕が言いたいことは、ミュージシャンだけではなく、誰もが自分の中にある情熱を肯定できる理由を探している。だけどその全てには必ず理由がある。みんなの人生それぞれに、自分だけに与えられた役割がある。自分がやっていることを、以前やっていた人や、これからやろうとしている人と比べないでほしい。それから「自分がやっていることにもっと意味を持たせないと」と、自分を説得する必要はないんだ。今見つけられなくても、そう思える日がいつか来るから。あなたがダブステップのプロデューサー、もしくはスケーター、ビデオゲームのデザイナー、経理、ブロガー、シェフ、どんな職業であったとしても、あなたには人をポジティブにできる能力を持っている。それがあなた自身に見えていても、見えていなくてもね。だから、自分自身でい続けてほしい。


この投稿の後、パート2として、ファンが Jauz に送ったものと見られるメッセージのスクリーンショットと、以下の内容を投稿。
 
 

(ファン)
あなたがこのメッセージを見るかどうかわからないけど……。
僕は、EDC が終わったら自殺しようと思っていた。僕には何の計画も仕事もない。僕は人生を終わりにしようと決めていた。だけど、そのときに聞いた Trampoline(Jauz Remix)が、僕の考えを変えてくれたんだ。もう無理だと思ってから2日目にその曲を聞いたら、その曲がもう一回生きてみようと思わせてくれた。ありがとう。


それに対し、Jauz は自分の意見をメモ書きにして投稿した。

誰にもこんな風に思って欲しくない。だけどこのメッセージは、誰かの人生を前向きにさせるインパクトを与えることが可能だと思わせてくれた……。

(抜粋)
たまに人生は最悪だってときもある。だけど真っ暗なトンネルの先にはいつも希望の光があるんだ。いつも必ずあなたを気にかけてくれる誰かがいる。気が付いてないだろうけど、誰かの人生をあなたが前向きにしてあげているんだ。
一番大事なことは、もしも気分が落ち込んだりしたら、必ず周りにはたくさんの頼れる場所があるということ。僕たちアーティストも含めてね。誰かに話して。助けを求めて。とにかく自分の幸せを見つけるために、何でもいいから何かしてほしい。だって自分だけが気づいていないだけで、あなた自身が、あなたの周りの多くの人々の幸せなんだから。


両ツイートには、6月11日現在、合計1万ものいいね、そして3千ものリツイートがされている。こういった内容を影響力のあるアーティストがすることで、おそらく大勢の人が救われているのではないだろうか。そして、音楽に人を癒す力があることを改めて実感できる出来事であったように思える。
 


Jauz

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