新型コロナウイルスにより世界中が大きな打撃を受けている中で、日本〜世界各国で活躍するアーティストたちに、彼らの住む国の近況と、仕事、音楽シーン、そして彼ら自身の生活に対する今現在の想いをインタビューしていくシリーズ「【新型コロナ VS. 世界のダンスミュージックシーン】アーティストたちが伝える各国の現状、シーンと彼らのこれから」。


今回は、世界的な人気を誇り、ここ日本でも来日公演の際には毎回会場が多くのファンで埋め尽くされる兄弟デュオ、Matisse & Sadko(マティス & サドコ)。Martin Garrix(マーティン・ギャリックス)のレーベル「STMPD RCRDS」、Nicky Romero(ニッキー・ロメロ)のレーベル「Protocol Recordings」Tiesto(ティエスト)のレーベル「Musical Freedom」等の主要レーベルからリリースを重ねる、心地良い Progressive House サウンドが特徴のアーティストだ。また、Martin Garrix とのコラボ曲も多数リリースしている。


 

そして昨年開催された Amsterdam Dance Event(ADE)では、Matisse & Sadko が初めてホストを努める「Matisse & Sadko & Friends」を開催、スペシャルショーケースイベントとして開催されたこのイベントは、チケットは即完売となるほどの人気ぶりを見せつけた。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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そんな兄弟 DJ / Producerの Matisse & Sadko に、現在の状況や日本について、そしてあの楽曲の秘密や今後の活動についてインタビューを決行!
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iFLYER:現在新しいトラックを製作中とのことですが、どんな曲に仕上がっているのでしょうか。リリース予定についても教えてください。

Matisse & Sadko:現在は、2曲の楽曲制作に取り組んでいる。おそらく近いうちにそのうちの1曲は STMPD RCRDS から聴けることになると思う。このトラックは、フルエナジーで壮大なメロディーに仕上がっている。


iFLYER:2人は兄弟とのことですが、先にトラック制作に興味を持ったのはどちらですか?そして、そのきっかけは?

Matisse:音楽の作り方を知らなかった幼おい頃から、僕たちはとにかくそこに可能性があれば音楽を作っていたんだ。全ての物を使って様々なサウンドを作っていた、例えば、弦楽器、カセロール(蒸し焼きなべ)、フライパンとかね。でも本当に「曲」っていうものを作り始めたのは、僕たちが初めて DAW を手に入れた時からだね(※DAW……音楽制作のための統合ソフト)。もう人生自体が僕たちにインスピレーションをくれるよ。僕が最初に音楽に興味を持ち始めたんだけど……僕は兄だからね(笑)! でも、だから弟に大きなインスピレーションを与えられた。彼もとても幼い頃から音楽を作り始めていたよ。


iFLYER:数ある EDM ジャンルの中でプログレッシブハウスのトラックを制作しようと思った理由は?

​Matisse & Sadko:僕たちは全く異なるジャンルから音楽を作り始めた。もっとアンダーグラウンドな感じかな。そこからラウンジミュージックに切り替わって、ミッドテンポになって、ディスコハウスになった。ある日、たまたま Swedish House Mafia に会ったんだ。そこから全てが変わった。僕たちは Swedish House Mafia のフェスティバルでプレイされていた壮大なメロディーを非常に楽しんでいたし、そこからこのジャンルに照準を合わせたんだ。例え僕たちの音楽の傾向が日々変わっても、音楽を作るのは本当に心の底から大好きなことだ。


iFLYER:昨年 ELE TOKYO での来日公演の際、銀座でショッピングしていましたが、好きな服のブランドは? また日本のブランドの服でお気に入りはありますか?

​Matisse & Sadko:昨年はショーが終わってから数日間日本に滞在した。銀座だけでなく、他の街や場所にも行ってみたかった。東京は、洋服だけで言えばなんでも揃っているイメージだね。僕たちは、以前は Balenciaga とか Vetements が好きだったけど、今はそこまで人気がなくてもクールなブランドが好きだね、例えば Rhude かな。日本のブランドは、Bathing Ape と Comme des Garcons が好きだよ。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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iFLYER:ロシアでも新型コロナウイルスが流行していますが、お二人はどのように過ごしているのでしょうか?また、お二人は兄弟ですが、外出禁止の期間中、一緒に生活して制作活動などをしているのでしょうか??

​Matisse & Sadko:ロシアの今の状況はとても前向きな状況とは言えないね。でも多くの医療従事者ががリスクを追って自宅を出てまでベスト尽くしてくれている。僕たち自身はとても健康だし安全だ。スタジオで使用している必要な機材を自宅に持って帰ってこられたから、僕らはすごくラッキーだと思っている。今まででツアーや音楽制作で常に駆け足で急いで生きて来たけど、この状態になって何も急ぐことがなっくなって、音楽制作だけに集中出来る環境になった。僕たちは一生この時間を忘れないと思う!

iFLYER:"SLVR" は今でも多くのアーティストにプレイされ、愛されている1曲です。"SLVR" のリリースは約10年ほど前になりますが、どのようにコラボが進んで行ったのでしょうか? 今後、Steve Angello とのコラボの計画はありますか?

​Matisse & Sadko:本当に、僕たちも全く同じ気持ちだ! このトラックの背景には、本当に素晴らしい特別な出来事とストーリーがある。2012年、僕たちには曲のアイディアがあったけど、もちろん Steve Angello からフィードバックが貰えるなんて期待せずに、だけど Steve Angello に送ろうって決めたんだ。だけど数日後に Steve Angello から返事が来ていて……僕たちはそれを見たときに言葉を失ったよ。プロジェクトを送ってくれって彼に言われたんだ。幸運なことに、僕たちは同じ DAW を使用していたからプロジェクトを送ったり送り返したりっていう楽曲制作の過程はとても簡単にできた。それに加えて、伝説の SIZE RECORDS の100枚目のリリースがこのトラックだった。だからこのトラックは、僕たちにとってスペシャルな1曲だね!
 

またコラボするかっていう質問への答えはとても難しい。だけど僕たちは Swedish House Mafia の新曲を心待ちにしているよ。


iFLYER:昨年の ADE で初ホストを務めたパーティー「Matisse & Sadko & Friends」ではその人気を見せつけられました。またラインナップにはArty、Shapov、Aspyer らロシア出身の DJ が多く出演していましたね。やはりロシア人プロデューサー同士の絆があるのでしょうか? 今後ロシア人プロデューサーとコラボしたり計画はありますか?

​Matisse & Sadko:そうだね、最高なパーティーだったよ。チケットが完売になった時は僕らもとても嬉しかった。実は ADE 2020 で2回目の開催を計画していたんだけど、現在の世界の状況もあるし……おそらく開催出来ないんじゃないかと思っている、とても残念だけどね。

実は、特別ロシア人プロデューサーを、って言うわけではないんだ。ロシアでは EDM シーンはそんなに人気じゃないしね……。


iFLYER:何度も来日公演して頂いていますが、今までで一番思い出に残っている公演は?

​Matisse & Sadko:本当のことを言うけど、日本に呼ばれるときはいつも嬉しいし、幸せだ。日本はお気に入りに国の1つだ。だから日本に戻れるのが今から待ちきれないよ!


iFLYER:最後に日本の皆さんへメッセージを頂けますか?

​Matisse & Sadko:親愛なる僕たちの友達へ! 早くこの状況が終息して、またみんなに会いたいし、その時はみんなで最高のパーティーをしよう! Faithfully Yours, Matisse & Sadko


 

Matisse & Sadko

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