オランダは政府は、新型コロナウイルス感染の再拡大を懸念し「ワクチンが市場に出回るまで、ナイトクラブやディスコを無期限閉鎖」とすることを発表した。一時は、ナイトクラブとディスコは9月1日から再開予定となっていたが、感染の増加が続いているため政府は新型コロナウイルスのガイドラインを変更した。

Mark Rutte 首相は、以下のように述べている。

ワクチンが摂取される前にクラブやディスコが再オープンすることを望んでいるが、現時点ではそれは賢明ではない。ヨーロッパでは(ナイトクラブで)新型コロナウイルス感染が頻繁に発生している。

彼ら(この業界で働く人々)にとっては酷いことだと思う。このセクターは、オランダでの生活にとって重要だ。

オランダの音楽会場と劇場は、新型コロナウイルスへの感染率を抑制するためのこの措置の下で、会場のキャパシティは最大30人までに制限されるが、これは既存の「1m半の社会的距離を保つこと、またはパフォーマンスやコンサートに一緒に参加できる人数が4人以下」という規則と関連しているとのことだ。

更に「屋外イベントの禁止」「午後8時〜午前7時までの公共エリアでのアルコール飲酒禁止」といった規則も発表されている。


その一方で、良いニュースとして、舞台芸術基金(Fonds Podiumkunsten, FPK)は、中小規模の会場に追加のサポートの提供を発表。新型コロナウイルス制限を考慮し、2020年〜2021年の中小規模の会場の運営のために650万ユーロを給付するというものだ。
オランダ政府によるこの基金は、以前から大劇場やコンサートホールに財政的支援を行ってきたが、ここに中小規模の会場もサポート対象として追加された形となる。
この基金はまた、1日あたり最大1,500ユーロを上限とし、公演やコンサートの不足分を100%補填するとのことだ。

更に FPK はオランダ政府から更に1,500万ユーロが割り当てられ、基金の資金不足のためにこれまで支援を受けられていなかった楽団や劇場運営企業に分配されることが発表された。
 

オランダの新型コロナウイルス感染者状況と対策や見通しについて

Hugo de Jonge 保健相は「ワクチンの研究は進んでおり、オランダは2021年初頭に最初のワクチン接種を受けることができる」と述べているが、一方で、「ワクチンができないという残念なケースでは、治療法に頼らざるを得ないだろう」と悲観的な可能性を示している。


Mark Rutte 首相は、現在のところ6ヶ月に渡って実施された措置は機能しており、人々が規則を遵守し続ければ、それは引き続き機能し続けると強調した。
3月と4月に新型コロナウイルス患者が激増したため、病院がパンクしてしまっていたものの、7月〜8月初旬にかけて感染が急増したのちは、新たな感染が再び原則しはじめ、現在は入院数も処理可能なレベルで安定しているとのことだ。

しかし、これから休暇が終わって学校が再開するため、今後数週間の間は注意深く様子を見守る必要があり「海外での新型コロナウイルス感染者数の爆発的増加は、我々への警告であるに違いない」と首相は付け加えている。