Universal Music Group(ユニバーサル・ミュージック・グループ)、ABKCO Records(アブコ・レコード)、Concord Music Group(コンコードミュージックグループ)が、TuneCore(チューンコア)とその親会社である Believe(ビリーブ)を相手に著作権侵害訴訟を提起し、「少なくとも」5億ドルの損害賠償を求めていることが明らかになったと Billboard が報じている。

TuneCore は、インディーズアーティストが Spotify、Apple Music、Amazon などの主要ストリーミングサービスに簡単に楽曲を配信できるサービスを提供しており、2015年に Believe に買収された。またTuneCore は、2006年の設立以来、アーティストに総額40億ドル以上の収益を支払ったとされている。


今回の訴訟は11月4日にマンハッタン連邦裁判所に提起され、Universal Music Group、ABKCO、Concordは、TuneCoreが「大規模な」詐欺および海賊行為を助長していると非難。訴状によると、Believeのプラットフォームは「詐欺的な『アーティスト』や海賊版レコードレーベル」によって溢れ、ヒット曲の違法な派生作品がストリーミングサービスや SNS に配信されていると説明されている。

原告側の弁護士によると、これらのアーティストと称する人物たちは、Kendrick Lamar(ケンドリック・ラマー)やAriana Grande(アリアナ・グランデ)、Justin Bieber(ジャスティン・ビーバー)、Lady Gaga(レディー・ガガ)などの人気アーティストの楽曲をわずかに変えてアップロードし、「Kendrik Laamar」「Arriana Gramde」「Jutin Biber」「Llady Gaga」など、故意にスペルを変更した名前で登録し、発見を逃れようとしたと報告されてるようだ。

50か国以上で展開する Believe は、大手レーベルの代替となる独立系アーティスト向けプラットフォームとして位置付けられているが、今回の訴訟は、音楽業界の海賊行為との戦いにおける大きな進展とされており、同社がプラットフォームの管理を適切に行っていないことが問題視されているとのことだ。