2025年12月6日に、4枚目のアルバム『Ghost World』をリリースするオーストラリア出身の DJ/プロデューサー Alison Wonderland(アリソン・ワンダーランド)が、米・Billboad のインタビューに登場し、約1年前に3公演をキャンセルした本当の理由について語った。
 

先日、第二子となる息子を出産したことを報告した Alison Wonderland は、2025年1月当時、公演がキャンセルに至った背景について、緊急手術のためにアジアを離れなければならなかったこと、そしてその後、高熱で数日間寝たきりになるほどの大病を患ったことを X 上でコメントしていた。
 

さらに Alison Wonderland は「(今回のキャンセルは)タイミングが悪かった」とコメント、その理由として2年前も新型コロナによってキャンセルを余儀なくされ、その後、帯状疱疹にもなってしまったことを説明。しかしこの2度に次ぐキャンセル以来、X、Instagram、TikTok といったオンライン上で嫌がらせやヘイトといったハラスメントを驚くほど受けるようになり、それらが収まる気配がないと吐露。それについて Alison Wonderland は、いつか、なぜ手術が必要だったのかを説明するつもりだが、今は自分でも理解が追い付いていないとコメントしていた。
 
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そこから約1年後となる最近、Alison Wonderland は 米・Billboad のインタビューに出演し、その当時何が起こっていたのかを明かした。2025年10月中旬、第二子出産の数週間前に収録されたインタビューにて、Alison Wonderland は2024年12月に流産を経験し、そのために公演をキャンセルせざるを得なかったことを明かした。
そして公演キャンセル発表後に受けたネット上の攻撃について、以下のように語っている。
 

(一部翻訳)
本当にひどかった。まったく支えてくれないどころか、失礼な人たちばかりで。"たくさんのことがあった。手術で、医療的なことで、緊急事態だ。どうかプライバシーを尊重してほしい" と言ったにも関わらず。いまだに昨年末のキャンセルについて文句を浴び続けている。これを見ている人がいるなら、理由は流産だったからだと知ってほしい……本当に辛かった。自分が人間として扱われていない気がしたし、誰にも言いたくなかった。準備ができていなかった。説明する義務なんてない。

また、これが自身4回目の流産経験だったと言い、その経験が今年6月にリリースした楽曲 "Again? F–k" の着想源だったことも明かした。
Alison Wonderland は曲を書いた当時のことを振り返り次のように語っている。

本当にボロボロだった。

ユーモアを持って、ちょっと攻撃的にでもしないとこの状況を乗り越えられないと思った。だって "これからどう前に進めばいいの?" って感じだったし。

 
"iwannaliveinadream" については、流産がきっかけで感じた "現実から逃れたい気持ち" を描いた曲であり、この感覚は自分の周りの多くの人たちもさまざまな形で抱えているものだと気づいたという。

多くの人が、今の世界のどこにも居場所がないと感じていると思う。そう言う人がすごく多い。大物アーティストでもそう。みんな苦しんでいる。今はすべてが速く速く速く動いていて、でも私は商業的トレンドに流されず、アルバムという大きな物語を作るアーティストであり続けたい。