昨年、12月に発売され、初音ミクらボーカロイドを用いてオリジナル作品のコンセプトを秀逸に再現してみせた、HMOとかの中の人。(PAw Laboratory.)によるYMOのカバー・アルバム『増殖気味 X≒MULTIPLIES』。

昨年12月のアルバム発売時には、インディ/クラブミュージックやカルチャーを紹介するサイトele-kingのトップページを「増殖気味 X≒MULTIPLIES」のアートワークに登場する初音ミクがジャック。バーチャルアイドルと呼ばれる初音ミクが、アンダーグラウンドな音楽やカルチャーを取り上げるメディアに登場したことで話題を呼んでいたが、その中で掲載されたele-kingの編集長、野田努氏と、初音ミクの開発者でクリプトン・フューチャー・メディア(株)の佐々木渉氏の対談記事は、これまで様々なメディアで取り上げられた内容とは異なる切り口で”初音ミク“について語られており、公開時に読者の間で大きな反響を巻き起こしていた。

今回、2月8日(金)にこの対談の後編をele-kingが公開。この対談では、音楽(特に90年代〜00年代のテクノ)の系譜の中で初音ミクやボーカロイドを捉えた対話や、ボーカロイドを取り巻くシーンの現在、また、“初音ミク”の性的側面についても言及した興味深い内容で、インターネット社会を背景とした現代の世界における「初音ミク」、「初音ミク」を通して垣間見える未来について、など、音楽に留まらない示唆に富んだ対話が盛り沢山だ。

社会現象化している初音ミクのムーブメントを読み解く興味深い対談をぜひチェックされてみてはいかがだろうか。