Major Lazer(メジャー・レイザー)の「Lean On」や「Cold Water」への客演参加で一躍注目を集め、その唯一無二な歌声と個性的な世界観で新たなポップ・アイコンとして人気を高めている、デンマーク出身のシンガーMØ(ムー)が、自身初の単独ジャパン・ツアーを終了。「Lean On」や「Final Song」などのヒット曲に加え、先日配信されたEP『When I Was Young』の楽曲も披露し、その圧倒的存在感と、垣間見せるキュートなキャラクターで、オーディエンスを魅了。
昨日11月23日(木・祝)に新木場STUDIO COASTで開催された東京公演のライヴ・レポートが本日公開となった。


デンマーク出身、ここ数年間に数々のヒット曲にフィーチャーされて世界中にその名前と歌声を浸透させたMØ(ムー)ことKaren Marie Aagaard Ørsted(カレン・マリー・アーガード・エルステッド)が、昨年のサマーソニック出演に続いて、初のジャパン・ツアーを実現。新木場 STUDIO COATで東京公演を行ない、10月に送り出した最新EP『When I Was Young』の全6曲に加えて、ファースト『No Mythologies To Follow』(14年)の収録曲、さらにはゲスト参加した曲も盛り込んだ、70分・20曲のセットを披露してくれた。


巨大なロゴを配したステージに、『When I Was Young』のオープニング曲でもある「Roots」を歌いながら登場した。脇を固めるのは腕利き揃いの3ピースのバンドだ。その「Roots」が好例で、今回のEPで掘り下げたダウンビートでダークな曲を、従来からのアゲ系のダンスポップと対比させて表現のバリエーションを見せつける彼女は、ステージをたっぷり使ってワイルドに踊りながら、ちょっとクセのあるハスキーな歌声を会場に響き渡らせる。踊っていない時はステージの端に座ったり、でなければフロアに降りてオーディエンスとの距離を縮めようとするそんなの存在感とエネルギーは並大抵じゃなくて、パンクバンドで経験を積んだ彼女のルーツが窺えるというものだ。


そして後半はミラーボールの光がきらめく中、Diplo(ディプロ)の「Get It Right」、Snakehips​(スネイクシップス)の「Don’t Leave」、Cashmere Cat(カシミア・キャット)の「After Coachella」……とお馴染みのゲスト参加曲を続々聴かせ、ソロ名義で最大のヒットを記録した「Final Song」で一旦セットを締め括ると、アンコールで待っていたのが「Lean On」。MØがヴォーカルを担当した、メジャー・レイザーの大ヒット曲である。ファンに渡された日の丸の旗で身を包んで歌う姿は凛々しくて、女の子たちからしきりに「アイ・ラヴ・ユー!」の声が飛び交うのも納得。ダンスポップにロックのハートを宿らせる異色のディーバが、いよいよ日本と確かな絆を築いたようだ。
(文: 新谷洋子)

 

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